北海道のある街が独自の魅力アピール術と名物社長との掛け算で、街のさらなる価値向上を目指します。
強烈なインパクトを残し、知名度を高め事業を拡大する名物社長が今度は地方創生に一役。
持続可能な街づくりへ。
街と企業トップの新たな共創のカタチとは。
北海道のほぼ中央に位置する東川町。
大雪山系旭岳の雪解け水が街へと運ばれ、全国的にも珍しい北海道で唯一の“上水道のない街”として知られています。
そんな東川町のもう一つの特徴が、人口約8600人のうち約半数が移住者という点です。
豊富な自然、人間味あふれる東川町の文化。
移住のきっかけは多岐にわたりますが、αが注目したのは、ふるさと納税を独自の視点で拡大させた、“ひがしかわ株主制度”という取り組みです。
東川町では、ふるさと納税した人を「株主」として扱い、「特別町民」に認定。
返礼品だけでなく、公営施設に無料で宿泊できる権利や街の施設やお店をお得に利用できる権利など、街をより身近に感じられる仕組みを設けたのです。
町内でカフェを営む桐原絋太郎さんは、このひがしかわ株主制度による体験宿泊を機に移住を決めたといいます。
liko to go. 桐原紘太郎さん:
(地元の)人と接してみて自分が想像してみて、楽しく生活ができそうだなとイメージが湧いた。
実際に足を運び、街に関わってもらう。
街と人のつながりを大切にする中で関係人口は着実に増えていったのです。
そして2025年2月、東川町が得た新たなつながり。
にしたんクリニックなどを展開するエクスコムグローバル・西村誠司社長の地方創生アドバイザー就任です。
西村社長は自身の果たす役割について、「日本全国に四季があり、地域の輝いた世界に誇れるものがあるにもかかわらず、それを十分に世界中、日本全国の人に伝えきれていない。僕は東川町の持った良いところをより輝きを増す、汗をかいて発信することで、これが日本全国のそれぞれ地方から見て参考になる、モデルケースになる」と話しました。
これは東川町のふるさと納税の返礼品として人気の東川米。
そのパッケージの表と両脇には、「ひがしかわ」の文字。
裏にも至る所に街の名前が。
北海道屈指の米どころという点を強みに街のPRに余念がありませんが、実績豊富な企業トップの知見や発信力が加わることで、より効果的な取り組みができると期待を寄せているのです。
北海道・東川町 菊地伸町長:
地域の中で地域のことを知っているのは私たち。そこに外の知恵を加えることによって、足し算ではなく掛け算になる。外からのアイデアをどういうふうに街の中に取り込むか、それを実際に実践することで、町の魅力・価値が向上につながる。