北海道で暮らす働くママの1日を追いかける観察ドキュメント「ママドキュ」。

 子育ても仕事も頑張りながら働くママさんたちのリアルな1日をのぞくと、限られた時間で家事・育児をこなす究極の時短ワザの連続でした。

 今回の主役は札幌市北区に住む、なぎさん32歳。9歳のゆりちゃん、6歳のえいたくん、2歳のりゅうせいくん、3人の子どもを育てるママです。金融機関で働くパパは、出張で家を離れることが多く、その間、なぎさんは1人で家事・育児をこなします。

 フリーランスで働くなぎさんの仕事は、WEBデザインやSNSの運用代行、モデル業など多岐にわたります。子どもの成長を見守りたいとの思いから、保育園を利用せずに、子育ての合間に仕事をこなしています。

 さらに、この春から新たな事業に挑戦!今回はその第一歩となる、特別忙しい1日を観察しました。


 午前7時5分、朝食作り。

 朝の時短料理に重宝しているのが、「電子レンジ用グリルパン」。焼く・蒸す・茹でるなど、1台6役で使える優れもの。

 プレートは焦げ付きにくく、サッと洗えてお手入れがラクチンです。


 「今まで魚焼きグリルで焼いてたから、ドロッとした油汚れを洗うのが結構大変だったんですけど、それがチンでできちゃうのでめちゃくちゃ助かってます」となぎさん。

 魚もふっくらおいしく焼けるのが、お気に入りのポイントなのだそう。


 食材は月2回、コストコでまとめ買いをしています。

 コストコのマスカルポーネロールが定番。バターロールよりも甘くておいしいので好きなのだそう。

 パパっと朝ごはんを準備し、7時15分には朝食。

 子どもたちに自分でウインナーをパンにはさんで食べてもらいます。

 「きょうも野菜ないし」と思いながら「ちゃちゃっと食べられるものになっちゃいますね、朝。ごめんねと思って」となぎさん。


 春休み中、大変なのがお昼ごはん作り。

 朝食の準備のあと、すぐにお昼ごはんの準備です。そんな時のお助けアイテムは、やっぱりコストコ!

 ブロッコリーが4房分一口大にカットしてある大容量パックを活用。シリコンスチーマーに入れてレンチンで時短。栄養が逃げないので愛用しています。


 あとは、おにぎりとサンドイッチを用意。

 おにぎりを握ったり、サンドイッチに具をはさんだり、子どもたちも率先してお手伝いします。

 10分で昼食が完成しました。


 午前7時50分、出かけるまでに、少し仕事を片付けようとメールの返信に取りかかりましたが…。

 仕事をしながら子どもたちの宿題のチェックも!

 末っ子のりゅうせいくんが牛乳をこぼしてしまったり、なかなか思うように進まず、時間切れ。


 りゅうせいくんの着替えを済ませ、抱えきれないほどたくさんの荷物を持って、8時10分に家を出発。

 普段は、基本在宅勤務ですが、この日は慌ただしく大荷物で出かけます。


 この春はじめる新たな挑戦、それは、コワーキングスペースに託児ルームが併設された施設の運営。

 「初めて、ドキドキです、大丈夫かな」とちょっと不安そうな、なぎさん。

 この日はその1回目。まずは、レンタルスペースを借りて、試験的に開催することにしました。


 午前10時30分、プレオープン。

 ママと子どもたちが集まってきます。

 ママは1階、子どもたちは2階へ。3人の保育士が子どもたちの面倒を見ます。


 場所選びでこだわったのは、ママと子どもの距離感です。

 2階で保育士たちが子どもを見ている間、1階では、ママたちが仕事や趣味に没頭。

 付かず離れずの良い距離を保てることが大事なんだそう。


 「1階と2階があるので(2階で子どもたちが)遊んでいる間に、1階でお母さんたちにゆっくり過ごしてもらう。別階でやりたいという思いがあったので、素敵な場所を貸してもらっている」となぎさん。

 在宅で動画編集の仕事をしているママは「子どもが0歳・2歳いるのでなかなか集中してできなくて、こういうところで1、2時間でも仕事をできると助かります」と話していました。


 最後は、親子でランチタイム。体にやさしい手作りランチです。
 
 「上にいるっていう安心感があるので、何かあればすぐいけるという。そばにいることがお互いにいいかなと思います」と5歳の子育て中でデザインの仕事をしているママ。


 子連れお出かけスポットを発信するインスタグラマーのママは「子どもたち寝かしつけてからいつも夜遅くまでやっているので。最近ずっと寝る時間を削って作ってたんですけど、今日こういう機会をいただけてすごい助かりました」と話します。

 なぎさんがこの場所を作りたいと思ったワケは自身の葛藤からだと言います。

 出産前は金融関係で働いていたなぎさん。しかし、子どもたちとの時間を大切にしたいとの思いから、会社を辞めてフリーランスに転身。子ども3人とも保育園には預けず、在宅勤務で働くスタイルにこだわってきました。


 でも、自分で選んだはずなのに、思うように動けず、一人の時間が欲しいと思ってしまうことも…。

 それはワガママなのか?ママ友にそんな思いを打ち明けると、実は同じような葛藤を抱える人が多いこと気づいたといいます。


 「小さいうちの子どもと一緒にいたいからというのはありながら、自分の時間がとれない、自分のやりたいことが今できていないとかそういう思いを抱えているお母さんって周りに多いなと感じて」

 子どもと一緒にいたい、でも自分のやりたいことに集中する時間もほしい。そんな思いに寄り添う場所になりました。

 「できれば自分たちの場所がほしいので、まずは場所を借りていろいろなところでやってみたい」となぎさんは話します。


 午後5時30分、仕事終了。6時過ぎに帰宅して、すぐに夕食作りです。

 遊び疲れてちょっぴりご機嫌ななめな末っ子りゅうせいくん。手が離せないママを察して、しっかり者で料理上手のお姉ちゃんが自然とお手伝いに入ってくれました。


 夕食もレンチン調理が大活躍。

 皮付きのままカットしたジャガイモの上にコストコのシュレッドチーズをのせ、さらにモッツァレラチーズ、さらに粉チーズものせて電子レンジへ。

 あとは6分ほったらかし調理です。


 コストコ大好きななぎさん。夕食もコストコづくし。お気に入りの食材がどんどん出てきます。

 この時期しか売ってないそら豆は子どもたちも大好き。


 チューブタイプの明太子もなぎさんのオススメ。

 絞り出すだけなので楽チン。

 おにぎりにも便利です。


 ベビーホタテやブロッコリーのコストコづくしのペペロンチーノも、盛り付けた後に、明太子をチュッと絞り出して完成です。

 わずか20分で4品が完成。子どもたちと食卓を囲みます。


 「もしやりたいことが、小さい子いながらもあるけど、いま小さい子どもがいるからできないと思っている人がいたら、必ずしもそうではないと伝えたい。もし何か抱えている人がいるのだとしたら、第一歩を踏み出せるようなきっかけを作れたらいい」と話すなぎさん。

 子どもの成長をそばで見守りながら、ママがやりたいことを諦めない場所を作りたいと一歩を踏み出しました。

北海道文化放送
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