自民党の小泉進次郎前選対委員長は19日、富山県内で記者団の取材に応じ、石破首相について「私は石破総理にはもっと石破総理自身が思っていることを総理主導で発信して頂きたい。トランプ大統領ではないが、今の時代はトップが思っていることが世界の政治を動かす。自民党に対するみんなの意見を大事にしたいというのは石破総理らしいし、少数与党だから自分がやりたいことよりも野党の言い分を聞かなきゃいけないという思いはわかる。ただ総理には自分の思いをストレートにお伝えいただきたい」と述べた。
これに先立つ講演で小泉氏は、「野党の皆さんにできる限り丁寧にという思いはわかる。ただ一方で言うべきことは言わないと、自民党がそもそもやりたいのかが伝わりにくい」と指摘し、「全部を見習うべきではないと思うが、見習う必要がある方がいるなと私は思っている。トランプ大統領だ。何かというとあのスピードと、一つ一つのわかりやすさ。そして批判があってもこれが正しいと思ったらやることだ」と述べた。
さらに、小泉氏自身が2024年の自民党総裁選で訴えた「今のままの日本の政策の速度だったら、次の時代に間に合わない。圧倒的なスピードと圧倒的な強度で、日本の政治を、政策を変えなきゃいけない。次世代に間に合わないという危機感、今むしろ、その思いが強まっている」と訴え、トランプ大統領が就任直後から矢継ぎ早に大統領令を連発し、不法移民対策、パリ協定やWHOからの離脱、関税措置などを行ったことを指摘した。
その上で、「我々は、本気でアメリカが世界を変えに行こうとしている時に今までの延長線上のことだけやっていいのか。私は今一番、自民党に求められているのは、自民党が何をやりたい政党かという旗をちゃんと立てることだ」と指摘し、石破首相を先頭にした自民党の強力なリーダーシップが必要だとの思いを強調した。