アメリカのトランプ大統領の関税措置をめぐり、カリフォルニア州知事が、違法だとして差し止めを求める裁判を起こしました。
カリフォルニア州のニューサム知事は16日、トランプ大統領の追加関税は憲法に違反し、経済的に大きな損害が出ているとして、差し止めを求めてカリフォルニア州の連邦地裁に訴えを起こしました。
カリフォルニア州 ギャビン・ニューサム知事:
一体どうなっているのか?なぜ我々はこのようなことが起きているのを黙って見ているのか。
アメリカは世界の羨望の的だったのに、一夜にして評判、役割、関係性は破壊された。
ニューサム知事は、トランプ大統領が追加関税の根拠としている国際緊急経済権限法(IEEPA)は関税について定めておらず、大統領に決定権限はないため違法だと指摘し、追加関税を課すには議会での認可が必要で三権分立にも違反していると主張しています。
全米GDP1位のカリフォルニア州の産業に大きな影響が出ているほか、カナダから輸入される建築資材の木材への関税で、山火事の復興にも影響が出ていると説明しています。
ニューサム知事はまた、「大統領はまたしても権限を逸脱した。与えられた権限内での行使は歓迎されるが、権限外の行使は許されない。」と述べ、トランプ大統領を厳しく批判しました。