防衛省は10日、日本の領空に侵入する恐れのある航空機に対処する自衛隊機の緊急発進、いわゆる「スクランブル」が、2024年度は前年度に比べて35回増加し、704回だったと発表した。
防衛省によると、2024年度のスクランブルの件数は704回で、前年度(669回)から35回増加し、高い水準での推移が続いている。
国・地域別(推定も含む)で最も多かったのは、中国機に対するもので、全体の6割を超える464回(前年度比15回減)。
ロシア機への対応は237回(前年度比63回増)で、その他は3回。
中ロ両国で全体の約99%を占めた。
中国の無人機を確認、公表したケースは23回(30機)で、8回(9機)だった前年度と比べて約3倍に増加。
また、偵察・攻撃型無人機が去年6月、鹿児島県の奄美大島沖で飛行しているのが初めて確認されるなど、飛行範囲も拡大しており、「中国は軍事活動をますます拡大、活発化させる傾向」としている。