路上や公園などでの飲酒を禁止
ハロウィーンまで1週間…
2018年のような騒ぎが起きないようにとの取り組みを取材した。
渋谷区でのハロウィーンでは2018年にセンター街で軽トラックが横転させられる事件が発生するなど、トラブルが相次いでいる。
渋谷区長は10月24日、会見を開き、その対策を明らかにした。
長谷部健渋谷区長:
大きな事故・事件が発生しないように、全力を挙げて挑んでいく
渋谷区は予算およそ1億円を投じて、街中にマナー啓発のため有名人が手書きで「ハロウィーンを渋谷の誇りに」と呼びかける旗などを掲げたほか、直前の26日と当日の31日には、警備員を100人以上配置。また、仮設トイレも用意するとしている。
2019年6月には路上飲酒を禁止する条例を制定。コンビニなど、酒を扱う事業者には販売自粛を要請しているほか、ハロウィーン直前の週末とその当日、翌日の夜間を中心に、路上や公園などでの飲酒を禁止した。一方で罰則規定は盛り込まれなかった。
こうした取り組みを渋谷の街で聞いてみると…
フリーター(20代):
絶対みんな守らないと思う
――自分は守る?
フリーター(20代):
たぶん守りません
大学生(20代):
大賛成です。抑止力というか、ヒドくならない、良い対策なんじゃないかと思います。
大学生(20代):
多分バーとか行くと思います、みんな飲みたいってなったら
公務員(20代):
路上飲酒禁止を踏まえた上で、周りも理解してバーとか飲めるところへ行けばいいかなと思う
渋谷の飲食店は・・・
沖縄そば やんばる渋谷店・小川宰史さん:
そこらへんでビール買って飲む客が軽く一杯だけって感じで、お店に来る可能性はありますね
と路上飲酒禁止に期待を寄せる一方で、安全面を考慮し、閉店時間を1時間早くするという。
一方、ハロウィーン仕様に改装した店舗で認知度の向上を目指すバーガーキングの「SHIBUYA GHOST STORE」では、混雑による店員の負担を減らすため、バーガー1種類とドリンクの数も制限し、販売する。
毎年注目を集めるとともに、それによるトラブルも問題視されてきた渋谷のハロウィーン。
2019年、さまざまな対策を講じたことについて、渋谷区長は…
長谷部健渋谷区長:
大きな事故・事件が発生しないように、全力を挙げて挑んでいく。 やはり本音を申し上げれば、こんなお金は使わずに、楽しく、みんながマナーとモラルのもと、しっかりと渋谷らしいハロウィーンをしてもらうのが一番賢明だと考えているが、なかなかそれが難しい現状。今回は一つの試金石だと思う
ハロウィーン参加願望は3年連続減少
三田友梨佳キャスター :
渋谷区は駅周辺の大手コンビニも酒類の販売を自粛ということですが、コンビニとしては正直どうなのでしょうか?
マーケティングアナリストの渡辺広明氏:
そこに店舗を持つオーナーの立場として見れば、売り上げが下がるのは大変つらいのですが、商売は短期的にやるものではなくて、地域に密着して長期的にやるものなので、そこは皆さん納得してやられているようです。私は、4年ほど、早朝必ず渋谷の様子を確認に行っていますが、ゴミの量なんかを見てしまうと、規制もやむを得ないんじゃないかなと思います
三田友梨佳キャスター :
こうした規制は、ハロウィーンの盛り上がりにはどう影響があると思いますか?
渡辺広明氏:
ハロウィーンは一時期バレンタインよりも市場規模が上だったんですけど、今年の推計で行くと前年比7%ダウンの1155億円ということで、3年連続市場規模がダウンしている状況なんです。「来年のハロウィーン参加意向」という形で2016~2018年にアンケートを取りましたが、2016年は「全く参加したくない」「あまりしたくない」合わせて39%という回答でしたが、2018年は51%に増えていて、参加意向も減ってきているという状況があります
三田友梨佳キャスター :
ハロウィーン自体が下火になっているかもしれない?
渡辺広明氏:
もともとSNSでインスタ映えとかで大変盛り上がっていたんですが、昨年トラックの横転事件があり監視カメラやSNSで犯人が特定されたので若者も騒ぎを自制する流れになってきているようです
三田友梨佳キャスター :
そもそも、このようなことに税金を1億円規模で投入するような規制を行わざるを得ない状況は非常に残念です。一人一人自覚を持った行動が求められます。
(「Live News α」10月24日放送分)