食卓に欠かせない肉の値段が高騰し、店や消費者からは悲鳴にも似た声が上がっている。

肉汁滴るビーフステーキが人気の店「ヌーベルバーグ」。
店のオーナーは頭を抱えている。

ヌーベルバーグの清水恒章オーナー「メインで扱っているステーキの商材が、ダイレクトに円安の影響を受けて、仕入価格が上がっている」

アメリカ産牛肉の卸値が上がり続けていて、バラ肉1kgあたりの値段はこの1年で818円から1123円へ。
4割弱も値上がりしているという。

ヌーベルバーグの清水恒章オーナー「お客さんも『ウッ』て...。『ちょっと...』という方もいる。(メニューを)開いて『ちょっとすみません、思ってたのと違うので帰ります』とか」

さらに、牛肉に比べ、比較的安い豚肉の価格も高騰しているという。

特に、スペイン産の豚バラ肉の卸値は、1年前に比べ1kgあたり100円ほどアップ。

スペイン産のイベリコ豚の生ハムなどを扱っている「千駄木腰塚 本店」も値上げを考えているという。

千駄木腰塚・内田智教マネージャー「取り扱いのあるスペイン産の生ハムの原木が、ことし2月と比べると、現段階で4.7%ぐらい仕入れ値が上がっている。ブロックの方は、8%ぐらい値上がりしている」

食卓に欠かせない牛肉や豚肉の価格高騰に、消費者からは悲鳴が上がっている。

買い物客「(肉の価格は)以前に比べて高い気がします。いろんなスーパーマーケット調べながら、コストパフォーマンスを考えながらやりくりしないと(いけない)」

売り場では肉を1度手に取りながらも、価格を目にして棚に戻す人の姿が多く見られた。

スーパーアキダイ・秋葉弘道社長「(仕入れ値はどれくらい上がった?)だいたい2割ぐらいですね。以前と比べて2割ぐらい違っています。外国産のお肉の仕入れが上がったことによって、国産のお肉のスペースが増えた」

日本食肉輸出入協会によると、アメリカでは干ばつのため餌となる牧草が育たず、牛の数が減少。

一方で、牛肉需要は堅調のため価格が上昇し、さらに円安が追い打ちをかけているということで、肉の高騰はしばらく続く見通し。