円安の中でも人気を集めるのが台湾。その近さから、費用が抑えられることが理由の一つだという。福島空港と台湾を結ぶ定期チャーター便も、好調をキープしている。その要因を探った。

<好調キープ 台湾チャーター便>
2024年1月から始まった、福島空港と台湾を結ぶ定期チャーター便。10月までにあわせて164便が運航される見通しで、国際チャーター便としては過去最大規模となる。
2024年3月は全体の搭乗率が88.8%と、1月から3カ月続けて好調をキープしている。この状況を、福島県の空港交流課の坂本桂一課長は「搭乗率8割から9割を目指すということでしたので、おおむね好調だったのかなと受け止めています」と話す。
特に、3月までは台湾から福島を訪れる便の搭乗率が90.7%と、堅調なチャーター便。その大きな要因とは…

<雪へのあこがれ>
取材へ向かったのは、台湾、第二の都市・台中。ここにある台湾唯一の「スノータウン」では、「雪遊び」を楽しむことができる。14~15℃に保たれた室内では、大人も子どもも厚着する必要なく雪遊びやソリ滑りを楽しんでいた。
機械で大量の雪を作り出しているこの施設。しかし、なぜこれほど雪に興奮するのか?話を聞くと「私たち大人はあるけど、子どもは雪を見たことない。台湾はほとんど雪が降らないから」といい、日本へ行ったら雪が見てみたいと話す。
台湾の北部にある台北市でも、1月からの平均気温は当たり前のように2桁。平地での降雪がほとんどない台湾で、雪は非常に貴重な存在と言える。

<雪国・福島はおすすめの旅行先>
2月に福島を訪れた台湾からの旅行客も「雪景色が絶景だったわ。台湾は雪が降らないから、初めて雪を見た」「蔵王の樹氷を見に行ったわ」と話し、雪に触れることを日本旅行の大きな楽しみとしていた。
スノータウンの店長・高海瑞さんは「台湾ではそう簡単に雪は降らないし、高い山に行かないと見られないから、雪は大人から子どもまで人気があります」と話した。

<夏はグルメや絶景で>
一方、これからの福島は雪に頼れない季節。福島県空港交流課の坂本桂一課長は「日本酒だったりとか、喜多方ラーメン、ソースカツ丼。そういったものが人気と聞いている。季節を問わず人気があるのは、大内宿とか只見線。そういったものを5月以降も楽しんで頂ければと思います」と話す。

<今後は定期便化を目指して>
搭乗率だけを見ると、定期便化に向けた航空会社の要求を満たしているチャーター便。福島県空港交流課の坂本課長は「来ていただいた方に、また来ていただくことが定期便化を目指すうえで非常に大事。多くの方に、台湾から日本に来ていただく、日本から台湾に行っていただくというふうにしたい」と話した。

国際定期便復活へ…互いのさらなる魅力発信がカギを握る。

福島テレビ
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