海と日本プロジェクトでは、海にまつわる全国各地の民話をアニメ作品化して普及を図る「海ノ民話のまちプロジェクト」が進められています。

「海ノ民話のまちプロジェクト」では「海との関わり」や「地域の誇り」を子どもたちに語り継ごうと全国各地に残る民話や伝承を選定し、アニメ作品化が進められています。
この日は、都内で「海ノ民話から学ぶものと」題し、作家やお笑い芸人などがその魅力や文化的価値、活用方法について意見を交わすシンポジウムが開かれました。

*お笑い芸人Aマッソ 加納愛子さん
「映像をどんどん民話と結びつけて、残していって、見る機会を作っていってもらえたらと思う」

2018年から制作されたアニメ作品は67本。
中には魚津市と氷見市にまつわる民話もあります。

*小説家 永井紗耶子さん
「富山県氷見市の『虻が島の大蛇』。輪郭線が淡くて、かわいくて、ヘビの様子を見て、その島の伝説として楽しく見られた」

そして、2023年、新たに制作された富山が舞台のアニメ作品が、射水市に伝わる民話「鯨神輿」です。
「鯨神輿」は海老江沖の海底で800年間、生きてきた大きなクジラを引きあげ、村人が海の恵みとして分け合った物語です。

*アニメから  
「じゃあ、あの夢のお告げは神様が」
「そうじゃ、このところ丘では飢饉や水害で村の人々の暮らしは厳しいようじゃな。少しでもワシの体を役立ててくれ」

この民話からは、クジラが自らの体を村人に捧げる姿を通して、人と自然の関わりや自然をうやまう心の大切さを学ぶことができます。

日本財団は、今後も海と日本プロジェクトの一環として全国の「海ノ民話」を題材に海と人との関わりを考える機会を提供したいとしています。

*日本財団 海野光行常務理事
「多様な視点から民話を知っていただいて、私たちだけではなく(登壇者の)3人の意見も必要。異分野の方々の意見もいただいて、そういった方々の力を得ながら、これからも100本超えるくらい作れたらいいと思う」

海ノ民話のまちプロジェクトでは、今年、「与茂九郎池」という高岡市に伝わる民話もアニメ作品化されることになっています。

富山テレビ
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