4月以降、鹿児島県内では晴天に恵まれず、平年に比べても日照不足となっている地点が多くなっています。

さらに、冬が暖かかった影響もあり、野菜の高値が続いています。

野菜の価格は今後どうなっていくのか? 見通しや現状を取材しました。

県内の大根の産地のひとつ、霧島市。暖冬や日照不足は大根の生育にどう影響しているのでしょうか?

取材した農家ではいま収穫に追われていて、例年と比べても、まずまずの出来だといいます。

大根農家
「まあまあだね、例年通り」

一方、畑の手入れを行っていた別な農家は…。

大根農家
「(大根は)60日くらいで収穫ができるが、ちょっと遅れている」

Q「遅れている原因は?」

「日照不足。品質もばらつきがある」

日照不足と雨で、計画より10日ほど大根の出荷が遅れているといいます。

鹿児島市の鹿児島中央卸売市場 青果市場。ここでは1日平均300トンほどが取引されていますが、6日の大雨の影響で農家の収穫が進まず、7日は250トンほど。

野菜は4月ごろから軒並み高値が続いていて、平均で例年の1,2倍ほどの値段になっているといいます。

安楽遥記者
「例年キャベツはこの倉庫いっぱいにあるそうですが、6日の雨の影響もあり、7日はとても少なくなっています」

中でも影響が大きいのがキャベツです。

7日、キャベツは1箱8玉が1200~1300円ほどで取引され、2023年の同じ時期と比べると1・5倍ほど。

暖冬の影響で、春先にとれるものがいつもより早めに収穫された上、4月は雨が多く育ちが悪いのが理由だということです。

青果市場 野菜部 九万田耕生部長
「今年は例年通りに抑えられているという野菜はない」

一方、値が落ち着いてきたのがレタスです。

4月中旬には1箱12玉が3000円代で取引されていましたが、GW前から一大産地の長野県産が出回るようになったため、現在は1箱1300~1400円ほどとなっています。

それでも例年よりは500円ほど高い状況です。

高値が続く野菜。5月末ごろからは気温が上がるため、県内産の収穫が終わり、市場で取り扱われるのは、高所で栽培される県外産のものが主流になります。

その分、輸送費がかさむため、市場関係者は今後もしばらく安くなることはないと予想します。

鹿児島市・青果市場 野菜部 九万田耕生部長
「人件費・運賃・資材全部が高騰している。青果物(の値段)がなかなか上がっていないので、『去年より高いな』ではなくて、これが当たり前という時代がくるのかなと」


「今キャベツが高いよね。」

鹿児島市のスーパーです。市場での取引額が高いため、もちろんスーパーでの売値も高くなっています。

キャベツは税抜きで1玉298円、2023年より100円ほど高いといいます。

そこで、スーパーがとっている対策はー

フレッシュアリーナしろやま・川畑文昭さん
「1玉がなかなか手の届きにくい価格になっているので、1/2とか1/4を使って、買いやすい価格帯の商品を多めに出している」

客が買いやすいように小分けで販売していて、7日は小分けのものを普段より1,5倍ほど多く出していました。


「キャベツとか高いですね。半分くらいの値段だったらいいけど。安い単価のもやしとか(を使って)工夫して料理している」

フレッシュアリーナしろやま・川畑文昭さん
「小分けやバラ売り等を増やして、家計を圧迫しないような家計を圧迫しないような買い方ができるお店にしたい」

野菜の高値が続く中、客側、店側、それぞれが工夫を凝らしているようです。

鹿児島テレビ
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