海と日本プロジェクトでは、子どもたちに富山湾について学んでもらおうと、オリジナル教材を作ることが決まりました。
タッグを組んだのはあの、おもちゃメーカーです。

富山を飛び出し、やってきたのは東京都台東区。
多くの観光客でにぎわいを見せる街の一角に本社を構えるバンダイです。

おもちゃはもちろんのこと、食玩やカプセルトイ、アパレルまで、幅広い商品を展開するバンダイ。
数々の商品がここで生み出されています。

*バンダイ経営企画部 中島未有希さん
「ここがすべておもちゃの商品で、たまごっちも飾られている。今でも根強い人気の商品」

たまごっちをはじめ、時代の変化に合わせてヒット作を生み出してきたバンダイ。
今回は海と日本プロジェクトといっしょに、一体どんな教材を作るのでしょうか。

開発チームを覗いてみると…そこにあったのがドンジャラです!
およそ45年の歴史があるこちらも大ヒット作。
ドンジャラは手持ちのパイを交換しながら絵柄を揃えるゲームで、揃えた絵柄の組み合わせごとに得点が異なり、その合計点数を競います。

海洋保全活動の普及や啓発に取り組んでいる海と日本プロジェクトは、子どもたちに地元の海の環境について楽しみながら学んでもらいたいと、富山湾を題材にしたオリジナルドンジャラの制作協力を依頼。
バンダイは、教材としてもより多くの子どもたちにドンジャラを手に取ってもらえる機会になると引き受けてくれました。

*バンダイトイ事業部 阿部雄太さん(高岡市出身)
「子どもの頃の楽しかった記憶は、とても思い出に残る。子どもたちに富山県の事を遊びを通して学んでもらうことで、みんなの思い出になるようなものになると嬉しい。まさか、おもちゃ業界に入って富山県の商品作ることになるとは思ってなかった。地元愛を込めて、精一杯楽しいものをつくらせてもらえればと思っているのでご期待ください」

デザインを手掛けるのは富山北部高校の生徒たちです。

*情報デザイン科 小川桜夜さん
「嬉しかったですね。子どものころ遊んでたドンジャラが自分の手で商品化して、他の人にもやってもらえるっていうのが楽しい」

情報デザイン科の生徒たちは、これまでも地域のイベントのチラシやグッズなどをデザインしてきました。
今回パイに描くのは、富山湾の魚たち。
旬の時期や、どの海域に生息するかをひと目で学べるようなデザインを目指します。
バンダイの担当者と入念に打合せをし、これからおよそ2カ月かけて仕上げる予定です。

*情報デザイン科 小川桜夜さん
「富山湾に興味を持ってもらえるよう、デザインという面からお手伝いをしたい」

小学校の先生や子どもを呼んでのテストプレイも始まりました。
パイが完成するまではカードを使って検証を進めます。

*バンダイトイ事業部 山本ひなたさん
「一回組んでみた役が本当に成立しているのか。出にくいお魚がないかどうか、実際にやってみて、本当にこの役でいいのかというところを見たい」

今回制作するオリジナルドンジャラでは、『富山県のさかなセット』や『深層水セット』、『出世魚セット』など、魚の生息域や生態に着目した組み合わせをつくることで、楽しみながら富山湾について学べるのが特徴です。

*とやまミライラボ 稲村修さん
「レアセットは3枚揃うだけでも大変そう。3枚揃うだけで点数上げたい気がする」

*富山大学教育学部附属小学校 眞田裕人教諭
「(組み合わせ表が)1つ空欄になっていて、これとこれで〇〇セットっていうのが作れると自分たちのルールができて楽しいかなと思う」

7月には試作品を作成し、年内の完成を目指します。
そして、完成したドンジャラは富山県内の小学校全校に配布される予定です。

*小杉中学校 和田大河さん
「みんなで楽しく魚を学ぶことができる良い企画だなと思いました」

富山テレビ
富山テレビ

富山の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。