秋田市で2日、園児たちがこいのぼりを掲げて町を練り歩いた。5月5日の端午の節句に合わせた毎年恒例の行事だが、2024年はいつにも増して地域への感謝の思いが込められていた。

 青空の下、「えいえいおー!」という元気な掛け声を合図にこいのぼりを持って出発したのは、秋田市の聖霊幼稚園・保育園に通う園児68人。

 毎年5月5日の端午の節句に合わせて、近くの商店街をこいのぼりとともに練り歩いている。

 園は、2023年7月の記録的大雨で床上40センチが水に漬かり、一時使えなくなった。再び園児を迎え入れるまでに約4カ月を要したが、暖房設備の修理などの復旧作業を地域の人が手伝ってくれた。

 いつもと変わらない行事だが、感謝の気持ちは例年より強く、今度は園児が地域の人に元気を届ける。

 園児を後押ししたのは、2週間ほどかけて作った色とりどりのこいのぼり。太陽を浴びて輝いていた。

 沿道に集まった保護者や地域住民は、写真を撮ったり手を振ったりしながら、かわいらしい園児の大行進を温かく見守っていた。

 園児は「楽しかった。えいえいおーと伝えた」「こいのぼりがふわふわ揺れているところが楽しかった」「みんなで歩くところが楽しかった」と興奮気味に話していた。

 保護者は「かわいかった。年長と保育園に子どもがいるが、元気に明るく歩いてくれてよかった」と目を細めていた。

 聖霊幼稚園・保育園 仁村由美子園長:
「通して12年ほどの活動になるが、地域の人に聖霊幼稚園・保育園の子どもたちの元気を届けたいというのが大きな目標」

 約1キロを歩いた園児たちは、また一つ成長したようだ。

秋田テレビ
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