春の褒章の受章者が4月28日に発表され、福島県からは11人が受章した。
黄綬褒章を受章した、内装仕上工事業の佐藤善彦さんは「命を守る内装」を第一に掲げて33年。2024年問題にも立ち向かう技術者としての思いがあった。

<商社マンから転身 命を守る内装>
「しっかりビシッと止めるようにお願いします」・・・改修工事のチェックを行うのは、郡山市の内装工事会社「渡清」の佐藤善彦社長。
「やはり人の命を守りたいという一心から、我々の仕上げ工事であっても手を抜かない。品質を一番と考えております」と話す。
商社マンから転身して33年。防音や耐火といった安全基準を徹底し、公共施設や病院など数多くの工事を手がけた。
また、全国の内装工事業者が加盟する協会で役員を務めるなど、業界への貢献も評価され黄綬褒章を受章した。
「大変うれしく光栄に思っております。社員の皆に教えてもらいながら、なんとかここまで来れたのだろうな」と話した。

<業界にも影響 2024年問題>
喜びの一方、業界はまさに今「2024年問題」のさなか。建設業にも残業の上限が設けられ、設計や工事の遅れが最後の「仕上げ」である内装にかけられる時間を圧迫する。
十分な人材を確保するため、地元の学生を対象に現場見学会や特別授業を実施するなど、業界の魅力を伝える取り組みも重ねている。
佐藤さんは「建物が立った時に自分が携わったと、自分が建てたんだとやりがいがあるそういった成果がある業界。若手の人が入っても、やっていける業界だと皆に知らしめていきたいなという使命ですね」と語った。

建設工事の「最後の砦」として、ますますの飛躍を誓う。

福島テレビ
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