東京・品川と名古屋を最速40分で結ぶリニア中央新幹線について、JR東海が目指していた2027年の開業を断念することがわかった。

国土交通省で29日に行われたリニア中央新幹線静岡工区モニタリング会議にJR東海が提出した資料によると、2027年開業断念の原因は静岡工区の工事の遅れだ。2017年に契約を締結した静岡工区の工事について、「不確実性を伴うトンネル工事の中でも極めて難易度が高く、掘削延長が長いにも関わらず、工事に着手できないまま6年4カ月が経過している」とした上で「名古屋までの開業の遅れに直結しており、2027年の開業は実現できない」と結論づけた。

また「静岡工区の工事に未だ着手の見込みが立たないことから、現時点で新たな開業時期を見通すことはできない」としている。

静岡工区の工事着手のためには、「静岡県自然環境保全条例に基づく協定締結、静岡県盛土等の規制に関する条例の許可」が必要としている。

プライムオンライン編集部
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