稚内の水族館でゴマフアザラシの赤ちゃんが誕生。小樽の水族館には大阪からワモンアザラシが仲間入りするなど、この春、北海道にはちょっとしたアザラシ旋風が吹き始めています。

 かわいらしい見た目からは想像できないほど、凄みのある鳴き声。

 ときにはピョコピョコ飛び跳ねます。

 稚内市の「ノシャップ寒流水族館」で3月12日と21日、ゴマフアザラシの赤ちゃんが相次いで誕生しました。

 「白いもふもふの毛は大体2~3週間で抜け、ゴマ模様に変わる。キレイな毛を見られるのは3月中だけ」(ノシャップ寒流水族館 畑山水紗子さん)

 ノシャップ寒流水族館は3月31日に冬季の営業を終了します。

 もふもふの赤ちゃんが見られるのはあと3日です。


 こちらは「小樽水族館」。この春、やって来たのがワモンアザラシの「ミゾレ」君です。

 「ワモンアザラシはかなり警戒心が強いアザラシ。ミゾレは初めて会った時から寄ってきて、人慣れはかなりしていると思う」(小樽水族館 濱夏樹さん)

 大阪の水族館で生まれたばかりの頃は真っ白だったミゾレ君。

 当初は低体温症で命の危険がありました。

 飼育員が日本で初めて24時間体制の完全人工哺育を行い、ミゾレ君を育てたのです。

 「元気になって来てくれたし、ここでもみんなと仲良くやっていけると思う」(苫小牧から来た入場者)

 おたる水族館では繁殖のため、ミゾレ君とメスとの同居を年内にも始める予定です。

 そして北海道にはアザラシに魅せられ、人生が変わったという人がいました。

 アーティストの「ぴすぴす」さん。この日も海岸で流木を集めていました。

 北海道幌延町に住むぴすぴすさんが作り続けるアートとは…?

 「アザラシを作ってます」(アーティスト ぴすぴすさん)

 流木から生まれたアザラシです。

 ぴすぴすさんの作品は3500円から4000円ほどで販売され、ハンドメイドのイベントでは完売するほどの人気だといいます。

 「道北に来て野生のアザラシを知り、本当に感動しました。本当にいるんだって驚きました」(ぴすぴすさん)

 関西の美術大学を卒業後、イラストレーターの仕事をしていたぴすぴすさん。2020年に夫婦で幌延町に引っ越し、初めて見た野生のアザラシにハートを射抜かれました。

 野生のアザラシを撮影しようと北海道各地に足を運び、ふと目についたのが…。

 「アザラシを眺めながらふと足元を見たら、流木が落ちていた。その流木を見てこれでアザラシを彫れるんじゃないだろうか(と思った)」(ぴすぴすさん)

 ぴすぴすさんは本業のイラストを生かし、Tシャツやバッグ、スマホのケースなどを販売しているほか、無料通信アプリのLINEのスタンプは3月27日に新作をリリースしたばかりです。

 「アザラシとは人生を変えてくれた動物。1つの動物に夢中になったのは初めてですね」(ぴすぴすさん)

 春はあけぼの…いや、春はアザラシ?皆さんもキュートなアザラシに癒されてくださいね。

北海道文化放送
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