政情不安が続いているカリブ海の島国・ハイチについて、ユニセフ(国連児童基金)は26日、12万5000人以上の子どもの命が危険にさらされていると発表した。
ハイチの首都・ポルトープランスなどでは、3月に入り、アンリ首相が外遊中にギャングなどの武装集団が刑務所を襲撃し、4000人近くの囚人が脱獄して治安が悪化するなど、政情不安に陥っている。
ユニセフは26日、「ポルトープランスを含む西部県全域で続いている武力闘争により、救援物資の提供が制限され、重度の栄養失調の危機にさらされている12万5000人以上の子どもたちの命が危機的状況に陥っている」と発表した。
ユニセフのキャサリン・ラッセル事務局長は「危機は人間が作り出したもの」と指摘し、暴力の停止を訴えている。