都内の中学1年生・小森日菜子さんが、国立科学博物館で展示されていたはく製の正体をニホンオオカミと一目で見抜き、130年以上前の岩手県産のオオカミである可能性を論文で発表した。
小森さんが見抜いたのは、当時小学4年生の時だった。

はく製の正体はニホンオオカミ

都内の中学1年・小森日菜子さん。

クリスマスプレゼントに骨のレプリカをもらうほど、絶滅したニホンオオカミが大好きだ。

小森日菜子さんは「いいですね。自分の部屋に飾っている。学校から帰ってきた時とか、(ニホンオオカミに)言いますね。『こんにちは」みたいな感じ」と話す。

この気持ちが、大発見につながった。

見抜いたのは、「ヤマイヌの一種」というラベルが貼られた、はく製の正体。
国立科学博物館の普段は非公開の収蔵庫で保管されていて、年に1回だけ特別公開される。

当時小学4年生だった小森さんは、その時たまたま、はく製の近くを通り、一目で見抜いた。

小森日菜子さんは、「あ、これはニホンオオカミだなと感じました。『おわーっ』て感じで、ほんとすごかった。動き出したかった。暴れそうでした」と話している。

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ニホンオオカミのはく製は、世界で4体しか確認されていない。

小学5年で、この発見を自由研究にまとめると、さらに残された文献などを徹底検証。
今から130年以上前に、上野動物園に来た岩手県産ニホンオオカミの可能性が高いとの結論を導き出し、中学1年で論文として発表した。

「すごい才能だと思う」

「『自分が見つけたんだぞ』ではなく...。情報を共有したい。手をつなぎたいというか、パーティーしたい感じ」と話した。

小森さんの発見を論文にするよう勧めた、山階鳥類研究所 研究員・小林さやかさんは「ぱっと見て、『これはニホンオオカミだ』とピンと来たというところが、すごい才能だと思う」と話している。

小森さんは、はく製が確実にニホンオオカミであることを証明するため、すでに次の研究を始めている。
(「イット!」 3月20日放送より)