2020年に熊本市の県立高校に通っていた女子生徒が、同級生から無視されるなどしてうつ病になり転校を余儀なくされた問題で、第三者による調査委員会は、3件の行為を「いじめ」と認定したと10月20日に発表した。

3件をいじめ認定 学校の問題点も指摘

この問題は、2020年に熊本県立湧心館高校に入学した女子生徒が同級生から無視されるなどして不登校になり、その後「うつ病」と診断され、転校を余儀なくされたもの。

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弁護士など4人で構成される第三者の調査委員会が学校に設置され、2021年から関係者への聞き取りを進めてきた。

10月20日、調査委員会の木村真也委員長から湧心館高校の水野保彦校長に、調査結果の報告書が手渡された。

報告書では、「急にお昼の弁当に誘われなくなり仲間外れにされたこと」、「体育の授業中にバドミントンの試合で得点しても点数をカウントしてもらえなかったこと」、「体育の授業中にバスケットボールをしていて順番の横入りをされたこと」の3件を「いじめ」と認定。

また、初期対応の遅さや職員間の情報共有不足、被害生徒の保護者への説明に不適切な対応があったことなど、学校側の問題点を指摘した。

母親「うつ病の事実は変わっていない」

被害生徒の母親:
(報告書には)学校側の初動の遅さだったり、そういうものもしっかり盛り込んであるので、そこに関しては特に何も言うことはない。この件で娘が病気(うつ病)を発症している事実は何も変わっていないので、この件はいったん終わったとしても、これからどうしていこうかなという思いがある

熊本県教育委員会の白石伸一教育長は、「いじめ問題に学校が適切に対処できるよう指導を徹底したい」とコメントしている。

(テレビ熊本)

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