アメリカンフットボール部の薬物問題に揺れる日本大学。これまでに部員2人が逮捕され、部内での薬物まん延の可能性が高まっている。さらに大学内部では、林真理子理事長ら執行部が沢田康広副学長に辞任を求めていることがわかった。
8月の会見で「たたかれて、たたかれて…」
「沢田先生にお引きいただくのが一番いい方法だと思っている。どうしても辞めたくないなら私たちは解任を要求したいと思っている」
関係者によると、林理事長は9月4日に沢田副学長と直接面会し、第三者委員会からの報告前に辞任するよう求めたという。

(9月4日のやりとり)
林理事長:
第三者委の後、私も学長も何らかの処分を受けると思います。
沢田副学長:
ですから、なぜ私だけ第三者委の処分の前ということになるのでしょうか。
林理事長:
第三者委の前に私たちでできる限りのことはしたと示さなきゃいけない。
林理事長が沢田副学長へ辞任を求めた理由は、いわゆる“空白の12日”とされる薬物問題での対応にあった。大学側の調査で、大麻とみられる植物片が寮内で見つかった際、沢田副学長はそれを大学内で保管。警視庁に届け出たのは12日後のことだった。

8月の会見で、対応は適切だと考えているかと記者から質問を受けた際、林理事長は「はい、(適切だと)考えております」と明言していた。しかし、9月4日のやりとりの中で林理事長は「そしたらそれがもう、たたかれて、たたかれて、たたかれて」と発言していたという。
「補助金も欲しいし、たたかれたくない」
この席で国からの私学助成金への影響にも触れたという林理事長。次のようなやりとりがあったという。

(9月4日のやりとり)
林理事長:
もし先生が役員のまま事情聴取を受けたとマスコミに出ると、おそらく不交付じゃないかというのがみんなの見立てなんですけども。
沢田副学長:
補助金をもらうために私に辞めろということですか。
林理事長は、3年連続で不交付となる恐れもあるとして辞任を要求。続けて補助金についても言及した。

(9月4日のやりとり)
林理事長:
先生は誇り高く自分は間違ったことはしてないっておっしゃっても、私たちは補助金も欲しいし、たたかれたくない。
沢田副学長は「辞任を求める理由に合理性がなく、手続きも経ずに、第三者委員会の結論が出る前に辞任させようとしたことが納得できない」と弁護士を通じてコメント。一方、日本大学は取材に対し、「回答まで今しばらくお時間をいただきたい」としている。
(「イット!」10月18日放送より)