ビッグモーターでの車の売買をめぐり、客の女性が会社と兼重前社長を相手取り提訴。

FNNは22日午後4時過ぎ、原告の女性に話を聞くことができた。

「正直に非を認めて謝ってほしい。責任をとっていただきたい、企業として人として」
「正直に非を認めて謝ってほしい。責任をとっていただきたい、企業として人として」
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ビッグモーターなどを訴えた原告女性:
詐欺みたいな形で車とられて、全く非を認めてくれないので正直に非を認めて謝ってほしい。責任をとっていただきたい、企業として人として

この女性は虚偽の説明で無理やり車を買い替えさせられたとして、約218万円の損害賠償を求め、名古屋地裁に提訴している。

「廃車にするしかありません」

訴状によると女性は2022年6月、当時所有していた愛車アウディの車検を名古屋市内にあるビッグモーターの店舗に依頼した。

車検を受けた2カ月後にエンジンがかからないトラブルがあり、修理を依頼
車検を受けた2カ月後にエンジンがかからないトラブルがあり、修理を依頼

すると、女性の愛車は車検を受けた2カ月後にエンジンがかからないトラブルがあり、修理を依頼することになったという。

女性は担当者からアウディの修理には多額の費用がかかると説明を受け、さらにこんな言葉をかけられたという。

担当者が女性にかけた言葉(訴状より):
アウディは廃車にするしかありません。アウディに価値はありません。

ビッグモーターなどを訴えた原告女性:
車検出したばっかりで、おかしいねってことだらけ。でも仕方ないって受け入れるしかなかったので。ハンドルとかシートとかなでてお別れした

そして担当者は、廃車となるアウディの代わりに中古の軽自動車を買うよう強く勧めてきた。

店舗の駐車場にあったその軽自動車はたばこの臭いが残っていて、当初、女性に購入の意思はなかった。

しかし4時間に及ぶ勧誘を受けた結果、廃車にするしかないと言われたアウディをビッグモーター側に1万円で売却。その上で軽自動車を103万円で購入する契約を結んだ。

購入した軽自動車は、たばこの臭いに加え、タイヤの亀裂やシートのシミなどが…。

ビッグモーターなどを訴えた原告女性:
これが(軽自動車の)タイヤの(亀裂)です。全部こういう状態です。

アウディは別の店舗に転売

一方、「廃車するしかない」と言われ1万円で売却したアウディは、別の店舗に転売されていたという。

1万円で売却したアウディは、別の店舗に転売されていたという
1万円で売却したアウディは、別の店舗に転売されていたという

ビッグモーターなどを訴えた原告女性:
多分売り飛ばしてるだろうなと自分では予測していました。なんか最初からそのつもり、人をだますつもりというのが、もう、うすうす全てこう分かってきたので。一人のちゃんとした大人としての対応じゃない、あちらは

女性側は売却したアウディに少なくとも100万円以上の価値があり、103万円で購入した軽自動車については、25万円の価格が妥当と主張。不当な売買であるとして、ビッグモーター社と兼重前社長に損害賠償を求めている。

原告の女性は今後の裁判について…。

ビッグモーターなどを訴えた原告女性:
言動にしても何にしても理解できないところがあるので。
――真摯な対応は
一切ないですね。ビッグモーターさんはずっと非を認めないままなので。謝罪の姿勢もまったく感じられなかったので戦います。

ビックモーター側はFNNの取材に対し、「係争中の案件のため、回答は控えさせていただきます」とコメントしている。
(「イット!」9月22日放送)

※FNNでは「ビッグモーター不正問題」を継続取材しています。情報提供してくださる方は、ぜひこちらまでご連絡ください。

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