6月6日午後6時過ぎ、愛知県と三重県を結ぶ高速道路、伊勢湾岸自動車道の下り線で目撃された、“逆走車”

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NEXCO中日本の3台のカメラが、1kmに及ぶ“危険な逆走”の一部始終を捉えていました。

高速に進入し追い越し車線を逆走し続ける車

NEXCO中日本によると、逆走車は出口料金所のETCレーンのバーを押して、高速道路内に進入したといいます。

高速の出口から進入した逆走車
高速の出口から進入した逆走車

カメラに映ったオレンジ色の逆走車は、高速道路の出口につながる車線を走っています。

逆走車に気づき、慌てて周囲の車がブレーキを踏む
逆走車に気づき、慌てて周囲の車がブレーキを踏む

ブレーキランプを点灯させ、よけるような動きを見せる周囲の車。
逆走車に遭遇した男性は…。

逆走車に遭遇した男性:
(自分の)前の車が、なんか急に横にピュッてそれて、前からそのオレンジ色の車(逆走車)が来て。まさか自分も来ると思ってなかったんで、ブレーキ踏んで避けた感じです。
いやもう、「あ、死ぬ!」と思って…、ふざけるなというか、本当に人を殺しかねない行為なので。

前を走る車の影から急に現れたという逆走車。男性は慌ててブレーキを踏み、なんとかよけることができたといいます。

逆走車に遭遇した男性:
なんか平然と乗っていたようなイメージがあります、運転手は。焦っている感じはあんまり…真っすぐ多分その車も来ていたと思うんで、避けるような素振りもないまま来ていた。

逆走していることに気がついていないのか、オレンジの車はそのまま本線に進入。3車線の真ん中を逆走し続けます。

このような場合の逆走車の特徴について、NEXCO中日本の高速道路ドライブアドバイザーである、林修平さんはこう指摘します。

NEXCO中日本 林修平さん:
逆走している方は、自分が正しい方向に走っているという思いで走っていますので、追い越し車線を走り続けてしまうというような傾向があります。
本当にいつどこで起きているかというのが分からないというのが、逆走の怖さでもありますね。

追い越し車線で逆走車と向かい合う大型トラック
追い越し車線で逆走車と向かい合う大型トラック

走り続ける逆走車の向かいから走ってきたのは、大型トラック。
2台は正面衝突は避けられたものの、追い越し車線上で向かい合い、身動きがとれない状態になってしまいました。

警察隊が到着するも再び動きだす

逆走車とトラックがにらみ合う形になってから、約10秒後。通報を受けた高速道路交通警察隊が現場に到着しました。

NEXCO中日本 林修平さん:
道路管制センターというところがありまして、そこでは24時間365日、お客様からの通報であったりだとか、カメラで全線を監視していて。
今回は料金所を逆走で突破してきていますので、料金所のスタッフから道路管制センターの方に「逆走がある」ということで通報をいたしました。その通報を受けて、道路を巡回している警察のパトカーの方に情報が入りまして、いち早く駆けつけたということになります。

交通誘導を始める隊員ら
交通誘導を始める隊員ら

駆け付けた隊員は素早く交通誘導を始め、身動きがとれなくなっていたトラックを行かせます。

トラックが移動すると、急に走り出した逆走車
トラックが移動すると、急に走り出した逆走車

しかし次の瞬間、なぜか逆走車は再び動き始めました。隊員が慌てて追いかけます。

隊員が車に乗り込みUターンして正しい方向へ
隊員が車に乗り込みUターンして正しい方向へ

その後、隊員が運転席に乗り込み、逆走車をUターンさせて正しい進行方向に戻し、走って行きました。

逆走車を運転していたのは50代の男性。料金所を出た後、迎えに来た家族に引き取られたということです。
(「めざまし8」6月10日放送)