大阪・吹田市の住宅に設置された、防犯カメラの映像。映っていたのは、庭の池で遊び回る5匹の野生のアライグマだ。

庭の池の周りを取り囲む、5匹のアライグマ(7月30日)
庭の池の周りを取り囲む、5匹のアライグマ(7月30日)
この記事の画像(18枚)

住人は2022年からアライグマの被害に遭い、悩んでいたという。ようやく1匹を捕まえたものの、“侵入者に逃がされる”というまさかの事態に見舞われた。

見た目に反し気性荒い「特定外来生物」

住人によると、池には飼育していたメダカがいたといい、「アライグマがこの池に出没しまして、メダカを食べちゃいまして。色メダカとかもいたんですけど、もう今はだいぶ減っちゃいました」と話す。

かつて、テレビアニメをきっかけにブームとなり、北米から大量に輸入されたアライグマ。

しかし気性が荒く、捨てる飼い主が急増した。2005年には駆除対象の「特定外来生物」に指定された。

カメラに向かってくるアライグマ。かわいらしい見かけに反して気性が荒く、様々な感染症のリスクもある
カメラに向かってくるアライグマ。かわいらしい見かけに反して気性が荒く、様々な感染症のリスクもある

この家では、2022年からアライグマの被害に遭っていて、市に相談していたという。

被害に遭った住人:
「可能であれば、捕獲器を貸すので捕まえてください」と。捕まえた場合は市の方で対応しますということで、まさにこのへん(池の脇)に…捕獲器をセットした。

池の脇に捕獲器をセットした住人。しかしすぐにうまくはいかなかったという
池の脇に捕獲器をセットした住人。しかしすぐにうまくはいかなかったという

市の許可を得て捕獲器を設置したが、最初はなかなか成果が出なかった。

被害に遭った住人:
「最初の2週間では捕まらなかったので、(捕獲器の期間を)延長して捕まえる形にした。

そして設置から1カ月がたった8月30日、ついに1匹の捕獲に成功。

捕獲されたアライグマ。興奮状態だったためか牙をむく一幕も(8月30日)
捕獲されたアライグマ。興奮状態だったためか牙をむく一幕も(8月30日)

被害に遭った住人:
捕まえた時だったので、非常に興奮していましたし、牙をむいていたので、かわいらしいラスカルのイメージはない。

ためらうことなく…“侵入者”がまさかの行動

しかし、ほっとしたのもつかの間。住人は、まさかの事態に見舞われた。

アライグマを捕獲した翌朝の映像を見せてもらった。

見知らぬ人物はためらうことなく敷地内に入り、すぐに捕獲器に手を伸ばした(8月31日)
見知らぬ人物はためらうことなく敷地内に入り、すぐに捕獲器に手を伸ばした(8月31日)

画面左から現れた人物が、敷地内に入り、ためらうことなく捕獲器に手を伸ばした。
そして、中のアライグマを逃がしてしまったのだ。

ようやく捕まえたはずのアライグマ。逃がしたのは、見知らぬ人物だという。

アライグマがすぐに出てこなかったためか、左手で捕獲器をトントンとたたき、外に出るよう促すようなしぐさ
アライグマがすぐに出てこなかったためか、左手で捕獲器をトントンとたたき、外に出るよう促すようなしぐさ

被害に遭った住人:
やっとなんとか捕まえたというところだったので、非常に残念な気持ち。
家の中に入ってきて逃がされたというのが、非常に嫌な気持ち。逃がされたというのが非常に腹立たしい。
動物をいじめようとする気持ちはなくて、ほかの人も被害に遭っていると思いますので。
すごくかわいいんですけど、危険な動物だということは認識してもらいたい。
(「イット!」9月13日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(18枚)