いまだ850人以上の安否が確認されていないハワイ州マウイ島の山火事で、マウイ郡は24日、「送電線が原因で火事が起きた」として、電力会社を相手取り提訴した。
マウイ郡の訴状によると、ハワイアン・エレクトリックなど現地の電力会社は、8月7日、気象当局から火災が発生する恐れが高いと警報を出していたにも関わらず送電を続け、強風で倒れた電柱の送電線の火花で、今回の山火事が起きたと指摘している。
マウイ島の火事では、これまで115人が死亡し、いまだ850人以上の安否が確認されていないほか、現地のインフラや歴史的な建造物が壊滅的な被害を受け、損害額は55億ドル=日本円で約8030億円以上にのぼる。
マウイ郡は「送電を止めることで、火事を防げると認識していたのに、その措置を怠った」などとして、電力会社側に損害賠償を求めている。
提訴について、電力会社側は現時点でコメントを出していない。