ちょっと“圧が強めの店員さん”がいる花鳥園の様子がTwitterに投稿され、話題となっている。

それがこちらだ。

掛川花鳥園のスタッフの皆さんはどの方もにこやかな対応してくださるのだけど
「とりのごはんやさん」の店員さんの圧力だけはすごかった

Twitterに投稿されたのは、静岡県掛川市にある「花と鳥とのふれあい」が楽しめる掛川花鳥園の「とりのごはんやさん」という鳥の餌を購入できるスペースの様子。そこには3羽の鳥が来園者を待ち構えているという不思議な光景が広がっている。一見するとぬいぐるみかと思ってしまうが、実は本物の鳥だという。

この様子をTwitterに投稿したのは、主に動物についてのツイートをしている圧(@RatsuikeR)さん。圧さんはさらに「しばらく見てたら、お金を入れる箱に乗ったり、くちばしで箱を指したりして『ここに入れるんだよ』って教えてくれているようでした」とも報告していて、たしかに“圧強め”な店員さんだ。

Twitterでは「ぬいぐるみかと思ったら本物でびっくり」「こんな店員さんいたら通いたくなる」などの声があり、約1万6千件のリツイート、約3万3千いいねがつき、話題となっている。(6月22日時点)

この鳥は、どんな鳥なのか?そして、本当に普段から“圧強め”なのか?掛川花鳥園の担当者にお話を伺った。

この鳥は「オニオオハシ」

ーー「とりのごはんやさん」は何を売っている?

名前の通り「とりのごはん」を販売しています。リンゴとペレット(ドッグフードのような固形の鳥のエサ)を販売しています。鳥が飽きないように時々内容が変わります。


ーーなぜこのようにした?

掛川花鳥園は開園以来「鳥とのふれあい」を大事にしており、鳥の暮らすエリア(放し飼い)に人が入っていくようなスタイルとなっています。各鳥のエリアで、そこの鳥の大好物のごはんをあげることでお客様と鳥との距離が縮まり、他の動物園ではなかなか体験できないような距離でふれあいを楽しんでもらうため、このような形となりました。


ーーこの鳥の種類を教えて

名前を「オニオオハシ」と言い「オオハシ」の仲間で、大きさはその中でも最大です。

 

ーー生態を教えて

南米のアマゾンに住む熱帯の鳥で、食べ物は果実食性の強い雑食です。一番の特徴のクチバシは非常に大きいですが、狩りに使うわけではなく果物を上手にちぎるために使います。ブラジルの国鳥です。


ーー人間に攻撃はしない?

エリアの中に放し飼いとなっているため、人間に攻撃する鳥は放しません。大丈夫な鳥のみ放しています。ただ鳥同士で追いかけあったりするときに人間の近くをかすめて飛んだりすることはあります。


ーー店番をしているときは何をしている?

お客様がごはんをくれるのを楽しみに待っています。

近くで見るとこんな感じ

「人間がお金を箱に入れる=ごはん!!」

ーー「お金を入れる箱に乗ったり、くちばしで箱を指したりして『ここに入れるんだよ』って教えてくれているようでした」、との報告があったが本当?

本当ですが教えているというよりは、「人間がお金を箱に入れる=ごはん!!」「ごはんが入った箱に人間が手を掛ける=ごはん!!」を理解しているため、楽しみに待つときに食べやすい位置取りをしたり、近くに行ったり、箱を突いたりしています。


ーー人間の店員はいる?

もちろん常駐しています。お客様が写真を撮るときには映り込まないようにすることが多いです。


ーー売り上げは向上した?

細かいやり方は変わりましたが開園以来ほぼこの形式で営業しており、今回のツイートの時に限定的に行ったわけではないため、特に向上はしていません。


ーーいつも同じ鳥がいる?

そうです。「オニオオハシ」達は特に要領のいい子たちで、「とりのごはんやさん」にいると最初にごはんがもらえることがわかっているため、あそこにいます。要領の悪い子は遠巻きにうらやましそうに見ていることが多いですが、スタッフがコッソリごはんをあげたり、お客様が気を使ってあげに行ったりしてくれるため、おなかが空いて困ってしまうことはありません。

5月29日まで臨時休園していた

ーーお客さんの反応は?

小さなお子様から大人の方まで楽しんでいただいています。ごはんを手に持っていると「オニオオハシ」達も手や頭に乗ってくることもあり、写真を撮ったり、体を触ってみたり(触らせてくれない子もいます)、歓声を上げたりされています。小さなお子様で自分の手に乗せるのが怖い子は、ご両親に乗っている「オニオオハシ」に手渡しでごはんをあげる光景もよく見られます。


ーー反響についてどう思う?

非常にありがたく思います。特にツイッターに上げてくださる皆様は視点が独特だったり、個性的だったりするため、スタッフ間でも好評です。スタッフはどうしても飼育係目線で鳥を見がちなため、お客様目線で鳥を見るとこんな風に見えるのかと勉強になることも多いです。
 

お金を入れる場所をじっと見つめている(真ん中のオニオオハシ)

ーー新型コロナウイルスの影響で臨時休園していた?

4月16日~5月29日まで臨時休園しており、翌30日から営業を開始致しました。


ーー新型コロナの感染予防対策は?

「入園時の検温」「園内の定期的な消毒・清掃」「イベント・施設の一部自粛」「マスク着用のお願い」「密を避けるための対応」などの対策を行っております。


ーー来園するお客さんにメッセージを

新型コロナウィルスでまだ世の中は大変ですが、そのような中でも遊びに来てくださってありがとうございます。来園してくださった方に安心して楽しんでいただけるように、工夫をしております。以前の状況と違い、お客様に不便をおかけすることも多くありますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

「とりのごはんやさん」にいる「オニオオハシ」は、「人間がお金を箱に入れる=ごはん!!」「ごはんが入った箱に人間が手を掛ける=ごはん!!」ということを理解している、かなり賢い鳥のようだ。ここを訪れて、“圧強め”にエサを求められたらついつい買ってしまうだろうが、その後は、遠巻きに見ている鳥たちのことも気にかけてあげて欲しい。

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