勤務先の会社の工場に火をつけて、2階部分を全焼させたとして、放火の疑いで61歳の女が逮捕された。女は、この会社で、経理部門の責任者を務めていたという。

非現住建造物等放火の疑いで逮捕されたのは、埼玉県三芳町の会社員・佐伯久仁子容疑者(61)。ケガをしている佐伯容疑者は、11日午前、車いすに乗ったまま、身柄を検察庁に送られた。

ケガをしている佐伯久仁子容疑者は、車いすにのったまま送検された(11日午前 川越署)
ケガをしている佐伯久仁子容疑者は、車いすにのったまま送検された(11日午前 川越署)
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佐伯容疑者は、先月9日、川越市芳野台にある機械メーカーの工場に、何らかの手段で火をつけて、2階部分を全焼させた他、1階部分の一部を焼損させた疑いがもたれている。

午後8時45分ごろ、警備会社から「黒煙が出ている」との119番通報があり、火事が発覚。主に書類や段ボール類が燃えていて、およそ1000平方メートルが焼失したという。特に2階の燃え方が激しいとのこと。ケガ人はいなかった。

佐伯容疑者は、この機械メーカーで、経理部門の責任者を務めていた。普段は、工場とは別の事務所棟で働いているとのこと。

火事が起きた工場(11日午前 埼玉・川越市)
火事が起きた工場(11日午前 埼玉・川越市)
事件から1か月余りが経ったが、工場には、火事の形跡が見られた。
事件から1か月余りが経ったが、工場には、火事の形跡が見られた。

この日は日曜日で、会社は休みだった。工場も無人だったという。佐伯容疑者が、どうやって工場に侵入したのかは分かっていない。埼玉県警川越署は、防犯カメラの映像解析などから、佐伯容疑者の関与を特定し、今月9日、通常逮捕した。

調べに対して佐伯容疑者は「工場棟の書類類や段ボール類を倒して火を付けました」などと容疑を認めている。動機は分かっておらず、川越署が、今後、追及する方針だ。

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社会部
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