10月16日、中国共産党大会が開幕し、習近平国家主席が演説を行った。「ゼロコロナ政策」を高く評価するなど、自らの実績を誇示した1時間40分の演説えお中国の国民はどう受け止めたのだろうか。FNN上海支局・森記者からのリポートだ。
”ゼロコロナ”対策は今後も継続か
この記事の画像(4枚)上海支局長 森記者:
テレビや新聞といった各メディアは、党大会のことを一斉に報じていて、中国共産党の機関紙といわれる「人民日報」は一面から大きく報じています。習近平国家主席が演説で語った重要な言葉を専門家らが4ページにわたって解説し、「社会主義制度の顕著な優位性が世界に示された」と伝えています。
上海支局長 森記者:
今回の演説は、前回の党大会よりも1時間以上短いものとなりました。これについて市民に話を聞いたところ、「3期目が確実視される中での自信の表れ」という声がある一方で、「いつも通りの内容で目新しさがなかった」とする皮肉めいた声も聞かれました。実際、演説の時間帯に街の様子を見に行きましたが、普段通りの日曜日の朝、といった印象で街のPCR検査スポットも稼働しており、市民にとって特別な日だという感じは見受けられませんでした。
上海支局長 森記者:
市民にとって最大の関心事と言われていた「ゼロコロナ政策」については、今回の演説の中では具体的な展望や変化の兆しは示されず、今後も継続される見通しが強まっています。経済や市民生活に大きな影響を与える政策だけに、「国民の生活は窮屈なままだ」といった批判の声が上がっています。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年10月17日放送)