大手スーパーでも販売されている最新フード「代替食品」。家畜の飼育に比べて環境への負荷が小さいとされる「大豆ミート」は年々市場を伸ばし、3年後には40億円にまで拡大すると予想されている。本物の肉と食べ比べてみても、どちらが代替食品か見分けがつかないほどだ。

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イトーヨーカドーでは2021年の春から全店舗の“精肉コーナー”で「大豆ミート」を販売していて、売上も上々だそう。進化する「代替食」を調査した。

本物と代替食品を食べ比べ! どちらが正解?

吉原アナが訪れたのは、ホテル・W大阪。村山茂総料理長に、代替食品を本気で調理してもらった。

本物の食材を使ったメニューと食べ比べて、味の区別がつくのかを検証する。「アナウンサ18年目で数々のグルメリポートを体験した」と豪語する吉原アナは、代替食品を使ったメニューを当てることができるのだろうか。

豆腐で作られたうに

1品目で使うのは、「うにのようなビヨンドとうふ」。その名の通り豆腐を原料とした代替食品で、うには使用されていない。村山総料理長は、本物のうにと「うにのようなビヨンドとうふ」をそれぞれ使って調理を始める。

村山総料理長:
うにのプリンを作っていきます。代替食品は、一口目食べたときにすばらしく海の香りがして…“うにを食べた感”があると思う

2つのカクテルグラスにきれいに盛り付けられたのは、「雲丹のブランマンジェ キャビア添え」。自家製のコンソメゼリーに贅沢にキャビアを添え、海の香りを加えた。

吉原アナ:
見た目はほとんど分からないです。おいしい、コクあるなあ…。(A)はなかなかとろけない、存在感を出してきてます。(B)はとろけるような味わいでしたね。代替食品は(A)です

果たして正解は…?

村山総料理長:
(B)が豆腐です
吉原アナ:
こっちが豆腐?うそ!磯の香りしましたよ
村山総料理長:
それだけよくできているということです
吉原アナ:
よくできてますわ…

"こんにゃく"でできたお刺身…そのお味は?

続いては、こんにゃくでできたお刺身「まるで魚シリーズ」を使ったメニュー、「イカそうめんと焼き茄子 唐墨と香味野菜添え」だ。

村山総料理長】:
どっち?…あ、こっちか

と、シェフも困惑するほどに見た目はそっくり。吉原アナは、今度こそ代替食品を当てることができるのだろうか?

吉原アナ:
(A)は柔らかい感じのイカの食感です。(B)は硬いですね…私は、イカは硬いものだと思って生きてきました。代替食品は(A)です!

正解は…(A)!

吉原アナ:
うれしい…ただコンニャクとは思えなかった。“柔らかいイカ”で十分通じます

カシューナッツでできたフォアグラに唸る!

最後は、カシューナッツから作られたフォアグラ。表参道の「WAYBACK BURGERS」で、普段はハンバーガーとして販売されている。鉄板を用意した村山総料理長は、おいしそうな香りを漂わせながら焼き始めた。

吉原アナ:
いい匂いですね…匂いでもう惑わされてるな…

真っ白なお皿に盛りつけられた、「牛フィレとフォアグラの鉄板焼き トリュフソースロッシーニ風」。吉原アナは、“どの食材”が代替食品かを知らずに食べます。代替食品のフォアグラを使っているのは(A)だが、果たして…

吉原アナ:
フォアグラ濃厚…おいしい。お肉を包み込んでる感じ。最初にくるのはやっぱりフォアグラだったなあ。…(B)の肉はしっかり弾力がある感じですね。フォアグラはそんなに違いを感じませんでした。おそらく牛フィレ肉なんですよ、代替食品が。本気で当てに行きます。代替食品は(A)です!

村山総料理長も笑いを隠せない迷走ぶりだったが、奇跡的に正解!ただし…

村山総料理長:
お肉は全く同じ部位の同じポーションで、同じところなんです
吉原アナ:
え?!…フォアグラが違うの?

村山総料理長:
原料はナッツです
吉原アナ:
ナッツ!?こんな味出せるんですか?

こうじで発酵させることで、濃厚な風味とねっとり感を再現した代替食品のフォアグラ。吉原アナは、見事にだまされてしまったようだ。

吉原アナ:
フォアグラの良い部分だけ出して、口のなかですぐ溶けるんです。変幻自在、マジック。恐れ入りました。すごい!すごいわあ…

驚きの進化を遂げた代替食品。食の世界では、他にも3Dプリンターで印刷する「肉」「おでん」、「お寿司」など、さまざまな研究が進んでいる。

SDGsな最新フード、これからも目が離せない。

(関西テレビ「報道ランナー」2022年9月22日放送)

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