あの”液状のり”とそっくりなはちみつが登場
ボーッと仕事をしている時、リップクリームとスティックのりを間違えて、スティックのりを唇にぬってしまった!
または、歯磨き粉と間違えて、洗顔料で歯磨きをしてしまった!などと、取り違えて大変な目にあったことがある人は意外と多いかもしれない。
そんなハプニングがありそうな”アラビックリ”な商品が登場した。
それがこちらだ。
「はちみつアラビックリ!?ヤマト」
一見、おなじみの液状のり「アラビックヤマト」に見えるが、中身ははちみつ。のりをぬるようにパンなどにはちみつをぬることができる、アラビックヤマトの本物の容器を使ったコラボレーション商品だ。
”日本(日の丸)から世界に「なるヘソ」を発信”とのコンセプトを掲げている株式会社ヘソプロダクションが企画した。
【商品概要】
・商品名:はちみつアラビックリ⁉ヤマト
・価 格:800円(税抜)※軽減税率対象
・はちみつ:カナダ産
・内容量:70g
・賞味期限:2年
・現在は株式会社ヘソプロダクションWEB通販サイトにて先行販売中
なお、本物と同じ容器を使っているが、容器は食用に衛生処理しているそうで、市販のアラビックヤマトの容器は使用できないという。当たり前だが、この商品ははちみつのため、”接着はできない”。
ジョークのようなとても面白い商品ではあるが、なぜ液状のりの容器に”はちみつ”を入れようと思いついたのだろうか。発売元の株式会社ヘソプロダクションに話を聞いた。
「アラビックヤマトが美味しそうなはちみつに見えていた」
ーーこの商品を作ったきっかえを教えて
子供の頃からアラビックヤマトが美味しそうなはちみつに見えていた事と、アラビックヤマトの容器に実際にはちみつを入れる事が出来れば、持ち運びも便利で、スプーン要らずで、手も汚れず、スポンジ部分でぬりやすいと思い企画を開始いたしました。
ーー先に声をかけたのはどっち?
弊社が企画を行い、ヤマト様に企画提案させていただきました。
ーー本物の「アラビックヤマト」の容器を使ったのはなぜ?
「アラビックヤマト」の色に似ていた事とのりの様に「ぬる」ものを考えた時に「はちみつ」にたどり着きました。
食品を入れても問題ないか専門機関の検査を行った
ーースバリこの商品の魅力は?
持ち運び便利なので自分用の普段使いはもちろん、「使いやすい」「手を汚さない」「ムダなくムラなくぬれる」アラビックリです。また周りのみんなをアラビックリ⁉させるちょっとしたサプライズギフトとしてもおすすめです。
ーー苦労した点はどこ?
本物の容器がまず食品を入れても問題ないか専門機関の検査を行い、容器から本当にはちみつがしっかりと出るのか、また使いやすいのかを何度もテストしました。
本物の「アラビックヤマト」っぽいけど「はちみつ」商品と分かるデザインにするのが難しかったです。文具と間違えられないようにパッケージにはこだわりました。
注意喚起シールを貼って取り間違いを防止
パッケージにはかなり力を入れたようだが、とても似ているため、パンに間違えてのりをぬってしまう人は確かにいそうだ。
ーー”のり”と”はちみつ”を間違えないための具体的な対策を教えて
実は、シールが商品に入っております。はちみつをご購入いただいた方の自宅に「アラビックヤマト」がある場合は、字が読めない子供でも認識できるようイラスト入りの「食べれません」シールを貼れるようになっております。はちみつ用には蜂のイラスト入りシールを用意しております。
そのままのデザインを楽しみたい方もおられると思いますので、保管に合わせて各自で管理できるようあえてシールを別でお付けする形にしております。
弊社の発売商品はあくまでも「はちみつ」商品ではございますが、ヤマト様から販売中の「アラビックヤマト」用のシールも用意させていただいております。
またSNSで話題になりすぎている事から、注意喚起の内容を少し編集し、購入者の方に読んでいただきやすいように用紙サイズを少し大きくいたしました。弊社としては上記のような方法で、区別をできるよう取り組んでおります。
注意喚起では、「この商品はハチミツです」や「食用を目的とした用途以外には絶対に使用しないで下さい」、「本物の糊と間違えないように保管場所や使用時の取り扱いにはくれぐれもご注意ください」などと呼びかけている。購入した人はよく確認の上、間違えないようにしよう。
ーー5月13日に先行販売をしたが、売れ行きはどうだった?
初回製造分の1,000個が販売開始3分で完売いたしました。さらに5月末入荷分の予約も受付開始後間もなく完売となり、次は6月下旬入荷予定分の予約を5月23日に受付開始させていた
先行販売が3分で完売とは、その人気の高さにビックリだ。話題になっていることについて、「アラビックヤマト」の発売元であるヤマト株式会社はどう思っているのだろうか。こちらも担当者に話を聞いた。
ヤマト担当者「楽しい企画だが、不安要素があったことも事実」
ーー企画の話を聞いてどう思った?
楽しい企画と思いましたが、当社のお客様を含め、消費者への誤解を招かないかという不安要素もあったことも事実です。
ーー商品化で大変だったところはある?
もちろん詳細についての打ち合わせは随時行いましたが、文具と食品業界の規制の違い等もあり、慎重になる部分も多かったです。
コラボにあたり、お客様が弊社従来商品と、ヘソプロダクション様の商品の意図を取り間違わないかを、最大の懸念事項としてきました。そのため、先方へは、パッケージや頒布物、提供情報には、はちみつであることを明確に分かりやすく表示及び、告知いただくよう重ねてお願いさせて頂きました。
ーー完成した商品の印象を教えて
文具とは違ったシーンでお客様に楽しんでいただけると感じますが、一方、容器は同じでも、当社商品は文具、ヘソプロダクション様は食品です。お客様には誤解のないようにご理解いただいてご利用いただければと思います。
ネットの反響に「いろんな意味で本当にアラビックリ⁉」
ーーネットで話題になっているけど、どう思う?
ヘソプロダクション:
いろんな意味で本当にアラビックリ⁉です。正直そんなに自信もなく、こんなに話題になると思っていなかったので、とても複雑な気持ちです。
コロナの話題が多い中、皆さんがちょっとしたおもしろネタを望んでいたタイミングとたまたま合ったのかもしれません。
ヤマト:
反響に驚いております。SNS上の反響はもちろんですが、ありがたいことに当社HPへのアクセスが多少増えました。
また、お客様より、使用方法に関するご心配のお声もいただいておりますので、誤った使用方法への発生を防ぐよう、当社としても情報発信等対応に努めてまいります。
ーー社内での評判はどう?
ヘソプロダクション:
話題先行で今後も売れる商品なのか、まだみんな半信半疑です!
ヤマト:
楽しい商品という声や新しい試みに対する驚きの声もありました。
”のり”をぬる感覚で”はちみつ”をぬる…どんな感触なのかいろいろ知りたくなる。気になった人は、一度試してみてはいかがだろうか。
ただ購入した際には、間違えないように商品に付いてくるシールを貼るなどして、十分に気を付けてほしい。
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