岩手・陸前高田市で28日、東日本大震災で被害の大きかった地域を歩きながら防災の知識をクイズで学ぶイベント「防災アスロン」が開催された。

スタートする参加者ら
スタートする参加者ら
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約60人の参加者は、東日本大震災の津波に耐えた「奇跡の一本松」など市内の震災遺構をめぐり、震災や防災に関するクイズに挑戦。津波の爪痕を目の当たりにし、「自分だったらどうするか」と話し合いながら、約3.5キロのコースを踏破した。

「奇跡の一本松」付近
「奇跡の一本松」付近

このうち、海岸近くに立つ「旧下宿定住促進住宅」では、震災ガイドの女性が「震災時に陸前高田で観測された津波の高さは最大何メートル?」と出題。5階部分に「津波ここまで14.5メートル」の看板がかかる建物を前に「内陸部では、この建物より高い17.6メートルを観測した」。答え合わせの説明に参加者は静まり返った。 市内から参加した男性は「ガイドの方の話は、初めて聞くことが多かった」と語った。

震災遺構の旧下宿定住促進住宅
震災遺構の旧下宿定住促進住宅

主催した団体は「被災地を歩き、震災を追体験することで、防災を考えるきっかけにしてもらえればと思う。今後も各地で同様のイベントを行いたい」と話している。

献花する参加者ら(高田松原津波復興記念公園)
献花する参加者ら(高田松原津波復興記念公園)

(写真:一般社団法人日本スパトライアスロン協会提供)

FNN
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