“自宅にテント”で外出自粛のイライラが解消?
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で休校や休園、テレワークが続き、ストレスが溜まっている人は多いかもしれない。一緒にいる時間が長くなったがゆえに、親子喧嘩や兄弟喧嘩にまで発展し、家族みんながイライラしている家庭もあるかもしれない。
そのような中、そのイライラを解消できるという、“あるアイテム”が話題となっている。
それがこちらだ。
休校が伸びたお子さんについイライラしてしまう親御さん…。
— たもさん⛺️カルやめ発売中 (@tamosan17) April 8, 2020
テントです…テントを買うのです…。
Amazonで3800円です…。
子供が…おとなしくなります…。昨日まで暇だ暇だとボヤいていた小5男児が中でジッとしています…ここで食事をして朝まで過ごすと言っています…是非…。 pic.twitter.com/VrVYAHP5ZG
休校が伸びたお子さんについイライラしてしまう親御さん…。
テントです…テント を買うのです…。
Amazonで3800円です…。
子供が…おとなしくなります…。昨日まで暇だ暇だとボヤいていた小5男児が中でジッとしています…ここで食事をして朝まで過ごすと言っています…是非…。
コメントともに、テントの画像をTwitterに投稿したのは、小学5年生の息子さんがいるという、漫画家のたもさん(@tamosan17)さん。
公園で遊んでいいとしても外出自粛が続いていることから、室内で遊ぶことがほとんどのはず。
テント内は狭いものの、何かワクワクさせてくる非日常的な空間ではある。ずっと家にいる子どものストレスを解消してくれる可能性はありそうだ。
この投稿にTwitterでは「子供達はテントみたいな空間好きですよね」「いいアイデアですね!」「うちもやってみます」というコメントが相次ぎ、11万以上のいいねがつくなどと話題となっている(4月14日現在)
しかし、実際のところどれほど効果があるのかは聞いてみないと分からない。投稿者であるたもさんに、テントを置いたきっかけなどを聞いた。
思い切って自宅の環境を変えてみようとテント購入
ーーテントを置いたきっかけは?
以前からドラマなどの影響もあり、キャンプをしてみたいと漠然と思っていました。新型肺炎の影響で予定していた旅行がキャンセルになり、子供の休校も長引いて「ヒマだ」とぼやくようになってきたので、思い切って自宅の環境を変えてみようとテント購入に至りました。

ーーテントを庭に置いたのはいつ?
登校日の4月8日です。買ってすぐ子供が食いつき、テントから出てこなくなったので「これはいける」とツイートしました。
ーー効果はあった?
効果…かなりあったと思います。まだ購入から1週間経っていないので何とも言えませんが、今日(13日)たまたま風が強いのでテントを畳んでいるのですが、子供がまた「構って構って」になったので、テントにかなり助けられていたことを感じています。
ーーたもさん自身もテントに入ってみたとか。どうだった?
なんとなく1人で入ってみたところ、テントから差し込む陽の光がなんとも柔らかで暖かく、静かで、こんなに落ち着くのかと思いました。多分、自粛生活で四六時中家族と一緒に自宅にこもっていることが、知らないうちにストレスになっていたのだと思います。今まで、たまに喫茶店に行ったり、ラーメンを食べに行ったり、そういった独りの時間が自分の癒しになっていたんだなぁと思いました。
テントな…親がひとりでボーッとするスペースにもなるでよ…。どれだけ家族仲良くても24時間一緒にいると息が詰まるでよ…いま世界中イライラしてるから余計にの…時にはひとりになってコーヒーでも飲むなりよ…。 pic.twitter.com/7MFuWIG2xi
— たもさん⛺️カルやめ発売中 (@tamosan17) April 9, 2020
ーーでは、テントで過ごしたお子さんの感想を教えて
子供に「テントを買ってよかった?」と聞いてみたところ、「よかった!居心地がいい。1日中いられる」とのことです。テントの中でしていることは対して家の中と変わらない(ゲーム、動画鑑賞、たまに勉強)のですが、テントの中だと何故か楽しいようです。
子どもの頃、なぜか狭い空間が好きだったという人がいることだろう。その気持ちは大人も同じで、テントの中が楽しいという人は意外と多い。また、テントを貼るだけでもキャンプ気分を味わえ、気分転換にもいいのかもしれない。
“兄弟喧嘩対策本部”としてテントを設置した家庭も
テントが子どもや親のイライラを解消するアイテムだということがわかったが、他の使い方もあるようだ。
まずは、こちらの投稿をみてほしい。
休校&休園中の兄弟喧嘩対策本部です。 pic.twitter.com/aAKGUC27Qd
— 今こっち (@gororin_dararin) April 10, 2020
「休校&休園中の兄弟喧嘩対策本部です。」のコメントともに投稿されたのは、「やさしくなれるテント」と名前が付けられたテントの画像。投稿をしたのは、小学1年生と年中の子どもがいる今こっち(@gororin_dararin)さんで、テントには利用する際のルールも書いてある。

「やさしくなれるテント」
・ここには1人しかはいれません
・おこったり、ないたりしたら、はいります
・でてくると、ふしぎなことに、とてもやさしくなっています
・ふたりではいりたいときは、じゅんばんです。
ルールを読むだけで優しい気持ちになれそうなこの投稿には、「子供の心を操るマジシャン」「真似したいです!」「名案ですね」という反応があり、こちらも19万以上のいいねが集まるなど話題となっている。(4月14日現在)
「テントは居心地がいい」ということは先ほどの投稿で分かったが、「兄弟喧嘩対策本部」としても実際に効果があったのだろうか? 今こっちさんにも話を聞いてみた。
ケンカは激減しました
ーーテントを置いたきっかけは?
休校休園で兄弟喧嘩が一気に増え、仲裁に疲れ悩んでいました。自発的に、楽しく解決できるよう、クールダウンスペースとして作りました。
ーーテントを置いたのはいつ?
投稿したその日(4月10日)の夜からです。
ーー効果はあった?
ケンカは激減しました。特に翌日の効果は凄かったです! 喧嘩の途中に「あっ、これは怒ってる、泣いてる」と気付いたような表情になり「ごめんね」「いいよ」と本人たちだけで解決する場面が増えました。怒られたほうが「テントに入ってやさしくなってきて!」と諭す場面も笑。
ーー子どもたちの感想は?
「ほんとうにやさしくなれる」「おちつく」「楽しい、入りたい!」とまんまとハマっています笑。
テントはイライラを解消すると共に、優しい気持ちにさせてくれる“魔法の道具”なのかもしれない。
親子ともに疲弊している家庭が多いと思うので広まれば嬉しい
最後に、投稿者ふたりに反響についても聞いてみた。
ーーこの反響を受けてどう思う?
たもさん:
反響を受けてテントを購入なさったという報告や、またキャンプ熟練者の方からアドバイスをいただいたりして、ありがたいです。また厳しいご意見もあり、きっと日本中、もしくは世界中が自粛生活でイライラしてストレスを抱えているんだろうなと感じました。
今こっちさん:
テレビ、ネット記事、ネットテレビなど沢山取材の依頼があり嬉しい限りです。ツイッターでは、うちも作ったという写真も見かけ、今の重苦しい空気が少しでも明るくなればいいなと願います。(反響が)ここまでとは思わず驚いています。家に缶詰めで親子ともに疲弊しているご家庭が多いと思うので、広まれば嬉しいなと思います!
現在は休校やテレワークに加え、外出自粛を要請されていることから自宅で過ごす時間が増え、ストレスを抱える人も多い。そのような中で、このようにちょっとした工夫をひとつするだけでも、ストレスが軽減されて楽しい時間を取り戻せるかもしれないので、いろいろ試しながら何とか乗り切りたいものだ。
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