文科省が一斉臨時休業に関するQ&Aを更新

新型コロナウイルスの感染予防のために学校が臨時休校している中、文部科学省が、休校中の子どもが公園などで運動することを一部認める見解を新たに出した。

政府が全国的な臨時休校を要請したのは2月27日。

約3万6200校の小中高・特別支援学校が全国にあり、春休みと合わせると約1300万人の児童・生徒が1ヵ月近く学校を休むことになった。翌28日に文科省は教育委員会や学校向けのQ&Aを公表し、そこには子供の外出について次のように書かれている。

基本的に自宅で過ごすよう指導をお願いしています。」
(2月28日時点)

しかし、公園などに行ってみれば該当しそうな年齢の子どもが遊んでいる姿を目にした人は多いはず。保護者の中には、子どもの運動不足やストレスを解消するため、外出させていいものか悩んでいる人もいたのではないだろうか。

その一方、外出自粛の雰囲気がある中、子どもの外出を快く思わない人もいるようで、外で子どもを見つけると教育委員会に通報したり、怒鳴りつけたりするケースもあるという。
(参考記事:「子どもは出歩くなって言われているでしょ」 調査結果でわかった親のニーズと支援のギャップ

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屋外で適度な運動をすることについて妨げるものではない

果たして臨時休校中の今、子どもは自宅で過ごすべきなのか、それとも公園などに行ってもいいものなのだろうか?

このような問い合わせが多かったのか、文科省は3月9日に最新版のQ&Aを公開し、子どもの外出についての見解を次のように更新したのだ。


「児童生徒の健康維持のために屋外で適度な運動をしたり散歩をしたりすること等について妨げるものではなく、感染リスクを極力減らしながら適切な行動をとっていただくことが重要であると考えています。」


今回更新されたのは「学校が臨時休業でも、児童生徒が外出したら効果がないのではないか」という質問に対する回答で、他にも次の要点に留意して子どもの外出について指導するよう教育委員会などに依頼しているという。

1. 軽い風邪症状(のどの痛みだけ、咳だけ、発熱だけなど)でも外出を控えること。
2 .規模の大小に関わらず、風通しの悪い空間で人と人が至近距離で会話する場所やイベントにできるだけ行かないこと。

教育委員会や学校などの現場が混乱しないように見解を更新

今回の見解で、子どもの外出を否定していないことはよく分かった。しかしなぜ、今までの指導を改め、見解を更新したのだろうか? そしてなぜこのタイミングだったのだろうか?文科省の担当者に話を聞いた。

――なぜ見解を更新した?

実は、もともと「外出してほしくない」というつもりはなく、根本の考え方は変わっていません

基本的には自宅で過ごしていただきたいのですが、とはいえ健康維持のためあるいはストレス解消のため適度な運動をすることは大切です

日常の運動まで否定しているわけではないことを明確に示さないと、教育委員会や学校などの現場が混乱すると思い、更新することになりました。


――具体的にはどんな問い合わせが多かった?

「(子どもが)外出していいのか?」「公園に行っていいのか?」「散歩していいのか?」など、こういったお問い合わせを数多くお寄せいただきました。

そのたび同じお答えをしていたので、これまで答えてきたとおりの内容をQ&Aの形にしました

(画像はイメージ)

問い合わせが多い質問で新たなQ&Aも公開

なお文科省のQ&Aには、ほかにも次のような項目を新たに加え、子どもの運動についての指導法を伝えている。

問37 臨時休業期間中に、児童生徒が外出して運動をしてもよいのか。

健康保持の観点から、児童生徒の運動不足やストレスを解消するために行う運動の機会を確保することも大切であると考えており、安全な環境の下に行われる日常的な運動(ジョギング、散歩、縄跳びなど)を本人及び家庭の判断において行うことまで一律に否定するものではありません

ただし、一度に大人数が集まって人が密集する運動をしないなど、感染拡大を防止する観点からの配慮が必要です。


問38 臨時休業期間中に、学校の校庭や体育館を開放して、児童生徒が運動する機会を提供してもよいのか。

一度に大人数が集まって人が密集する運動とならないよう配慮することが必要です。

特に、屋内である体育館の開放については、ドアを広く開け、こまめな換気を心がけたり、児童生徒が手を触れる箇所(ドアノブ、手すり、スイッチなど)を消毒液を使用して清掃を行うなど、感染拡大防止のための防護措置等を講じた上で、少人数の児童生徒への開放にとどめるなど、より慎重な対応が必要であると考えます。


担当者によると、これらの質問も数多く寄せられていたものだという。
感染予防にしっかり配慮しながら、健康維持のため子どもたちと散歩や公園などに出かけてほしい。

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