穀物価格の上昇にも新型コロナの影響
値上げのニュースを最近よく目にするが、小麦や大豆といった穀物類の価格も相次いで上昇している。その影響は、これからの季節に欠かせないクリスマスケーキにも及んでいる。
名古屋市中村区のケーキ店「Stella Prince」。

こちらの店では11月からケーキ全般を20円~30円値上げした。

クリスマスが近づくこの時期は書き入れ時のはずだが、値上げに踏み切った理由は…。
Stella prince オーナーシェフ 伊藤さん:
ケーキの値上がりの原因はもちろん材料です。小麦、生クリーム、包材がほぼ全て上がってきている状態で
中国が小麦を大量買い付けした影響で国際価格が上昇。

さらにコロナの影響でコンテナ船が不足し、海上運賃が大幅に上昇していることなどから、政府は10月から輸入小麦の売り渡し価格を19%値上げした。
また、原油価格の高騰で温室ハウスの燃料費がかかるため、果物の値段まで上昇。

このため、クリスマスケーキは前年の2020年に比べて1000円ほど高くなる商品もある。

値上げについてお客さんは…。
客:
そんなに感じていないです
――高くなっても買いますか?
客:
買っていきたいなとは思っています
とはいえ、オーナーシェフの伊藤さんには心配なことも。
Stella prince オーナーシェフ 伊藤さん:
(お客さんが)お菓子を食べなくなるんだろうなと思っています。値上げをしても、ちゃんとその価格でも安いって思ってもらえるような何かを作っていかないといけない
一方、価格上昇は小麦だけでなく大豆を使う豆腐にも影響している。朝5時から仕事が始まる名古屋市内の豆腐店。

アメリカ産の大豆は、小麦と同じく中国の輸入の増加などが原因で取引価格が上昇していて、こちらの店では豆腐1丁あたり10円値上げして130円に。

豆腐店の店主:
(豆腐の原価は)切り詰めるところがないですもん。材料は大豆と水とにがりだけだから
加えて、揚げも原油の高騰を受け20円値上げした。店主は今後も値上げをせざるを得なくなるのではと不安を募らせている。

豆腐店の店主:
どんどん上がればしょうがなく、うちも上げていかないかんなと思うんですけど
食卓に欠かせない穀物類の値上げ。私たちの暮らしへの影響はしばらく続きそうだ。
(東海テレビ)