ロッテ一筋12年のベテラン荻野貴司(36)が土壇場9回に執念のタイムリー、チームをサヨナラ勝ちに導いた。これで首位・オリックスに0.5ゲーム差に迫り、優勝へのマジックを1つ減らして「4」に。残り5試合、一戦必勝の戦いが続く。

3-3の9回無死満塁。荻野が日本ハム杉浦稔大(29)の直球を捉えると、しぶとくライト前へ。
一塁ベースを回ったところで、抑えの益田直也(32)らチームメートから“祝福の氷水”を浴びた。

「ドキドキして打席に入ったが、思い切って振った。すごくうれしいが、寒くなっている時期なので、水が冷たかった」。

ヒーローインタビューで喜びを爆発させつつ、気温10度と冷え込む本拠地でファンを笑わせた。

「本当はもっとかっこいい感じの打球を想像していたが、すごい渋い打球のヒットになった。それも僕らしいと思う」。

12年目で初めて開幕から1番でフル出場。今季はリーグトップ165安打に加え、23盗塁を決めるなど36歳にして衰えを知らない。

負けられない試合に先発し、6回4安打2失点の好投を見せた佐々木朗希(19)の姿にも奮起した。荻野はここまで佐々木の登板した試合では先頭打者本塁打を4本を放つなど好相性を見せる。

プロ入り後、初の2桁奪三振となる毎回の11三振をマークしたものの今季4勝目はお預けとなった2年目右腕に、「2年目とは思えない堂々とした投球。勝ちを付けてあげられないのは申し訳ない」と忸怩たる思いを抱えて迎えた9回。最後に16歳下の後輩を笑顔にした。

残り5試合で優勝マジックは「4」。
負けられない戦いは続くが、16年ぶりの頂点へまた一歩前進した。

ロッテ4―3日本ハム(ZOZOマリン)  

記事 332 加藤忍

早稲田大学卒業。フジテレビ入社。スポーツ局すぽると!ロッテ担当、ヤクルト野球中継などを経て現在は報道局兼スポーツ局。