習近平主席が来年春に来日
中国の習近平主席が来年春に国賓で来日する。国賓に対しては12人の随員を含めた滞在経費を日本国民の税金で払い、天皇陛下は専用の御料車を貸し出し、迎賓館での歓迎式典、皇居・宮殿での会見、宮中晩さん会、迎賓館でのお別れ訪問をされる。つまり国賓は天皇陛下のお客様なのだ。
僕は中国が事実上の共産党の“独裁国家”だから駄目だと言っているわけではない。いくら経済的な結びつきが強いからと言って、安全保障上の脅威である国のトップを国賓としてお迎えして大丈夫なのだろうか。
尖閣事件の邦人逮捕にゾッとした
この記事の画像(4枚)たとえば10/22の即位礼正殿の儀の日、中国からは王岐山副主席が参列したのだが、その日も中国の公船が尖閣諸島周辺で活動していたことが確認されている。
また9月には北海道大学の教授が拘束されたのだが、この先生は中国の政府系機関からの招待を受けて訪中していたのだ。
30年前に天安門事件を取材したが、あのころはまだ外国人に対して中国はそんなに怖い国ではなかった。せいぜい中継用の衛星回線を切られたりカメラや取材テープを取り上げられるくらいだった。
江沢民政権からの変化
それが江沢民政権の頃から反日を利用するようになった。
ゾッとしたのは2010年に尖閣での中国漁船衝突事件の時で、日本政府が中国人船長を逮捕したら、中国は何の関係もない日本の建設会社の社員をスパイ容疑で逮捕した。当時は死刑もあり得るとの報道もあった。慌てた民主党政権が船長を釈放したら中国政府もすぐに日本人を釈放した。法律も何もあったもんじゃないといわれても仕方ない。
これは怖いと思った。国際ルールを守らない。中国は今後も隙あらば尖閣を狙ってくるだろうし、自己都合的な報復措置を今後も躊躇しないだろう。
安倍首相は言うべきことを言うべきだ
中国はおそらく日本にとって最も身近な外国だ。中華料理はおいしいし、中国人もたくさん住んでいる。ビジネスも盛んだし、今後は労働者も増えるだろう。ただ今の中国共産党政権のやり方にはいくつかどうしても受け入れられないものがある。
日中関係の改善も大事だが譲れないものは譲れない。安倍首相はもっと言うべきことをきちんと言わないと駄目だと思う。