国際法や歴史的事実を無視した主張をする韓国や、海洋進出を進める中国。日本の主権が脅かされかない昨今、日本固有の領土である竹島や尖閣諸島について、国民の関心が高まっているという。今回、世論調査で、その関心の高さが裏付けられた。
政府は、竹島や尖閣諸島に関する正確な理解を促すため、広報啓発活動に力を入れており、国民の意識を把握するための定期的な世論調査を行っている。12月6日、内閣府による最新の世論調査の結果が公表された。

韓国が不法占拠する島根県の竹島
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竹島や尖閣諸島の認知度9割!関心も6割超!

竹島や尖閣諸島があることを「知っているか」と質問したところ、いずれも認知度が9割を超えた(竹島94.5%、尖閣諸島90.0%)。6年前より継続的に調査を行っているが、この高い認知度はおおむね変わっていない。

一方で、今回の調査で変化がみられたのは、竹島や尖閣諸島への「関心」だ。
竹島に「関心がある(関心がある/どちらかといえば関心がある)」と答えた人は63.7%(前回比+4.4ポイント)。尖閣諸島についても同様の答えが65.9%(前回比+3.7ポイント)。竹島・尖閣諸島ともに関心が高まっていることが伺える。

それでは、どういう点に関心があるのか。複数回答で調べると、次のような結果となった。

【竹島の関心事トップ3】
1位 日本の竹島領有の正当性(71.5%)
2位 歴史的経緯(47.9%)
3位 日韓関係に与える影響(37.4%)

【尖閣諸島の関心事トップ3】
1位 日本の尖閣諸島に対する領有権の根拠(59.0%)
2位 中国・台湾の主張(43.9%)
3位 歴史的経緯(42.8%)

島根県の竹島に上陸した韓国の国会議員(2018年10月)
尖閣諸島周辺で日本の領海に侵入した中国船(6月)

政府は、今回の調査だけでは、関心が高まっている理由は特定できないとしている。
しかし、竹島については、昨今の日韓関係の悪化、尖閣諸島については、中国が領海侵入を繰り返していることなどが、関心の高さに結びついているのではないかと思われる。

また、竹島や尖閣諸島について「関心のない」人も一定数存在することも事実だ。(竹島34.0%、尖閣諸島31.3%)
関心のない人に理由を問うたところ、いずれにおいても「自分の生活にあまり影響がないことだと思うから」「知る機会や考える機会がなかったから」という理由がトップであった。

また、関心のある人を年齢層でみると、竹島・尖閣諸島ともに、若い世代の関心は低かった。
竹島に「関心がある」人は、「18~29歳が44.7%と一番低く、30~39歳が58.7%、40~49歳が64.8%、50~59歳が71.9%と、年齢が上がるほど増えていった。(ちなみに60~69歳は65.7%、70歳以上64.9%)。
尖閣諸島では、18~29歳が59.1%と、30~39歳の57.8%に次いで低かった。
今後、若い世代の関心を高めることが課題といえる。

認知度アップはインターネット・SNSへの期待感上昇

竹島や尖閣諸島について「何から知ったか」を複数回答で問うと、いずれも「テレビ・ラジオ」は9割超(竹島91.9%、尖閣諸島93.0%)となっている。

それでは、「関心を高めるには、どのような取り組みが必要か」問うたところ、いずれも「テレビ・ラジオ番組や新聞を利用した詳細な情報の提供」がトップ(竹島76.2%、尖閣諸島78.7%)だった。
注目されるのは、「ホームページやSNSによる広報」を求める声が大きく高まったことだ(竹島37.5%・前回比+9.3ポイント、尖閣諸島42.0%・前回比+11.3ポイント)。
これも時代の要請なのか。政府の担当者は「若者はSNSなどで情報を入手することが多いため、その点を意識し広報活動を拡充していきたい」と語った。

なお、18~29歳の若い世代においては、竹島や尖閣諸島について「学校の授業で知った」割合が大きい(竹島31.7%、尖閣諸島40.6%)。
政府担当者は「教育機関と連携した広報活動も重要であり、どのように連携できるか相談していきたい」としている。

「領土・主権展示館」パワーアップに期待

東京・日比谷公園内に設けられた「領土・主権展示館」は、竹島や尖閣諸島が日本固有の領土であることを示す公文書や、写真の資料などをまとめて展示している日本初の施設だ。

「領土・主権展示館」の入る市政会館(東京・日比谷公園内)

春休み・夏休みのシーズンなどには、「竹島のアシカ」など、子ども向けに柔らかい切り口から理解を深めることができる企画展も開催していて、広く国内の世論啓発を狙っている。
ところが、現在の領土・主権展示館には、いくつか大きな問題点がある。

▲事務所スペース込みで100㎡と狭い
▲地下にあり、入居先の市政会館が歴史的な建物であることから外に看板が出せず場所がわかりづらい
▲市政会館の都合上、土日祝日は原則として開館できない(第3土曜日は開館)ため訪れる人が限られる。

新たな入居先として決まったビル(東京・港区)

そこで政府は、必要な予算の確保などを経て、領土・主権展示館の年度内拡張移転を決めた。新たな入居先は東京メトロ銀座線の虎ノ門駅から徒歩1分、国会議事堂から徒歩10分とアクセスに優れ、また地上1階に位置するので場所がわかりやすい広さも7倍(約700㎡)になる。
内閣官房の関係者は「展示館のキャパシティが大きくなった分、社会科見学や修学旅行生を受け入れたり、大規模な企画展を催したりできる」と、移転のメリットを訴える。企画展を地方巡回させたり、展示館のホームページをこの機会に充実させたりと、様々な施策も考えているようだ。

今回の世論調査結果では、国民の関心が高まっている中で、政府による正しい事実の広報啓発への需要も大きくなっていることが読み取れる。インターネットやSNSを活用した発信の仕方や領土・主権展示館の移転など、課題も伺える中で、どのように日本の主張の正当性を内外に発信していくか、今後の動きに注目をしていきたい。

(フジテレビ政治部 首相官邸担当 山田勇)