「あしたのジョー」など数々の名作を世に送り出した漫画家のちばてつやさんが、10月22日に87歳で亡くなった。鹿児島市の山形屋では、ちばさんの軌跡をたどる版画展が開かれており、来場した県内のファンからは悼む声が聞かれた。
和紙にすり込まれた名シーン
会場には、リングで繰り広げられた熱き戦いの後を描いた作品が並ぶ。1967年に連載が始まり、社会現象を巻き起こした「あしたのジョー」の名シーンを和紙にすり込んだものである。

ちばさんは1956年のプロデビュー以来、数多くの名作を生み出してきた。2024年には漫画家として初となる文化勲章を受章した、漫画界の巨匠である。
版画展は、山形屋で10月28日から始まった。ちばさんの画業70年の軌跡をたどる内容で、26点の作品が展示販売されている。

宿命のライバルと向き合う新作も
展示されている作品の中には、戦後の子どもたちに夢と希望を持ってほしいという思いから、笑顔のキャラクターたちを描いたものがある。

注目は、ちばさんの新作である。新作には、「あしたのジョー」の主人公・矢吹丈が、宿命のライバルである力石徹と向き合う姿が力強く描かれている。

県内のファンから惜しむ声
ちばさんの訃報を受け、会場を訪れた県内のファンからも悼む声が聞かれた。
あるファンは「作品が素晴らしい。思い出すと…。残念です。ちょっと早いですよね。もう少し長生きしてほしかった」と話す。
別のファンは「漫画やアニメを一生懸命見た時代の作品。多くの方が心に刻んでいると思う」と振り返った。

開催は11月3日まで
漫画を愛し、多くの人の心を動かしたちばてつやさんの版画展は、鹿児島市の山形屋3号館にある山形屋画廊で、11月3日まで開かれている。

名作の数々に触れながら、ちばさんの70年にわたる歩みを振り返る機会となりそうだ。

