サイバー攻撃による被害を公表する企業などが後を絶たない。
個人情報漏えいの先にどのような影響があるのか。
連日、明らかになるサイバー攻撃による被害。阪急・阪神百貨店やふるさと納税仲介サイトの「ふるさとチョイス」など多くの企業が個人情報の漏えいを公表している。
さらに、岩井コスモ証券はサイバー攻撃を受け、客が意図しない売買注文が発注され、5つの口座で売買が成立していたことを明らかにした。
取材を進めると漏洩した電話番号を使って、あなたの声が盗まれるかもしれない脅威が見えてきた。
■10回以上流出したという人も
街の人はこの問題にどれほど影響を受けているのか。
情報漏えい被害に3回遭った人:2回、3回ぐらいです。この先悪用されるのかなっていう不安はあります。
情報漏えい被害に1回遭った人:『情報が漏えいしてしまいました。申し訳ございません』っていう内容でした。謝られても、出たもんはどうしたらいいんかなっていう感じですね。
取材班が街で56人に聞いたところ、被害にあったことがある人は半数近い24人。
そのうち3人は3回以上被害に遭っていた。
中には10回以上流出したという人も…阪急・阪神百貨店やタイムズなど、10社以上から個人情報が流出したという連絡があったという。
もはや、いつどこから自分の情報が漏れてしまうかわからない現実。
そして今、思わぬ形での“情報漏えい”も…
街の人:中国語の機械のアナウンスが夜中にかかってくることがあります。深夜近かったりすることもあります。
実は情報漏えいの先に「迷惑電話」で“自分の声”を盗まれるかもしれないという思わぬ脅威が。

■「迷惑電話」で“自分の声”を盗まれる?
取材したのは、AIの音声合成を手がけ、「声を守る」活動に取り組む、タイタンインテリジェンス。
タイタンインテリジェンス 赤塚育海CEO:声をとってクローンする技術自体は、ほんの数秒のことで十分複製できてしまう。いま本当に“俺の声”でかかってくるオレオレ詐欺が世界の中で増えている。
親族などになりすまし金銭を騙し取る目的で電話をかける“オレオレ詐欺”。
その声がAIを使って本物そっくりになるという、巧妙な手口があるのだ。
その声を盗む手法というのが“迷惑電話”。
知らない番号から電話があり話している間に声を盗まれる恐れがある。

■実際に検証すると…本人に近い声があっという間に完成
実際に、柏原アナウンサーの電話の声を収録して、検証した。
柏原怜奈アナウンサー:もしもし、関西テレビアナウンサーのかしはられいなと申します。
わずか10秒ほどで、録音が完了。そして操作することわずか数分。システムにセリフを打ち込むと…。
ニセの柏原アナの音声データ:もしもしお母さん?私だけどいますぐお金が必要になっちゃって。
かなり本人に近い声があっという間に完成。もう少し長く話して、音声データを取り込まれると、より声の再現度が高くなるそうで…。
ニセの柏原アナの音声データ:もしもし母さん、私なんだけど、事故を起こしちゃったから助けてほしい、示談金として今すぐ相手に50万円支払わないと、私訴えられちゃう。
こうして、気づかぬうちに盗まれた“声”が、特殊詐欺などに悪用されるケースがあるということだ。

■迷惑電話がかかってきたら「しゃべらずに切るというのも対策の1つ」
タイタンインテリジェンス 赤塚育海CEO:個人情報の流出で、そういう番号に大量にAIで電話かけるような事態は今後想定される。もしそういう電話がかかってきたら、できるだけしゃべらずに切るというのも対策の1つ。
個人情報漏えいの先に待ち受ける思わぬ脅威。犯罪者たちはあの手この手であなたを狙っている。
(関西テレビ「newsランナー」 2026年10月21日放送)


