この週末、京都市の小学校の近くなどでクマの目撃情報が相次ぎました。
今月15日に山口県岩国市の民家の近くで捕獲されたクマ。おりの隙間から鋭い爪が生えた前足を伸ばし、こちらを威嚇している様子が分かります。
人が住む場所の近くでも目撃情報が相次ぎ、その脅威は関西でも広がっています。
京都府ではことし4月から今月16日までのクマの目撃件数が1236件と、去年の同じ時期よりも290件多くなっています。
秋に出没のピークを迎えるクマだけでなく、人間の生活圏に近づくシカにも注意が必要です。
■「2頭のクマのようなものを目撃した」クマは見つからず注意呼びかけ
18日午前1時すぎ、京都市北区鷹峯北鷹峯町で通行人から「2頭のクマのようなものを目撃した」と警察に通報がありました。
警察が周辺を捜索しましたがクマは見つからず、19日も現場では注意喚起の看板が立てられるなど、警戒が続いています。
近くには小学校があり子どもたちに登下校時に一人にならないよう呼びかけるなど、対策が行われています。
【京都市立鷹峯小学校 今井大介校長】「段々とクマの実体が近づいてきているなと実感しました。子供たちの安全考えてクマを刺激しないよう指導はしているんですけども、地道な注意喚起をしていくしかないのかなと思っております」
■クマの食料となるドングリの凶作が原因か
クマの出没情報がピークを迎える10月。
京都市北区では、鷹峯から車でおよそ20分ほどの場所でも、17日に子グマの目撃情報があり、京都府ではことし4月から今月16日までのクマの目撃件数がすでに1236件と、去年の同じ時期よりも290件多くなっているということです。
実際に、京都府舞鶴市では15日、道路を横切って走る1頭のクマの姿を防犯カメラがとらえていました。
京都府によると、原因と考えられているのは、クマの食料となるドングリの凶作です。
冬眠に入る12月中旬ごろまではクマがエサを求めて人里に現れる可能性が高くなるということで、警戒が必要だということです。
■山肌を埋め尽くすシカの群れ「よく目をこらすと全部シカだった」
ことし8月、長野県の南アルプス上空で撮影された映像には、山肌を埋め尽くすシカの群れが確認できます。
【東邦航空・川崎龍未整備士】「よく目をこらすと全部シカだった。ざっと200~300頭はいたのかなと」
■シカの出没による死亡者も
また、愛知県では、シカの出没により死亡者も出る事態に。
17日、愛知県新城市の新東名高速で、路側帯に止まっていた乗用車にトラックが追突。トラックに押し出された乗用車に巻き込まれ、内藤叶美さん(22)が死亡しました。
内藤さんは、乗用車に乗っていましたが、事故当時は外に出ていて、内藤さんと一緒にいた男性は、「シカとぶつかった」と話しているということです。
さらにシカの出没は、静岡県沼津市の市街地でも…
【記者リポート】「この河川敷にシカの群れが住み着いていることがわかりました」
河川敷の中へ入ってみると、二本のひづめの跡が。大きなシカの角が草むらの中で動いているのも見えます。シカは2頭以上いるように見え、鳴き声も聞こえました。
■不用意に近づくと「場合によっては自殺行為に」
一体なぜ、シカが市街地に生息するようになったのでしょうか?
シカの生態に詳しい奈良大学の立澤教授は、全国的にシカの数が増え続けていることに加え、発情期である秋ならではの理由を指摘します。
【奈良大学文学部 立澤史郎教授】「(秋は)縄張りを張れない、もしくは縄張りを張り合って逃走中のオス鹿がちょっと場所を移動したりして、その一部が街中に出てくる。
オス鹿にとっては自分の縄張りがと思い込んだりすると、場合によったら邪魔する人間に敵対的な行動をとったりっていうこともありえます。
(不用意に近づくと)場合によっては本当に自殺行為になることさえあると思います」
秋により活発に活動する、クマやシカ。人と動物との生活圏の境が分かりにくくなっている今、より注意が必要です。
(関西テレビ「newsランナー」 2026年10月19日放送)
