暗闇に広がるオレンジ色の炎。
インドネシアの森林火災です。
過去10年で最悪レベルとされるこの火災により、広範囲に煙が広がり、周辺国にも影響が及んでいます。
火災の中心地となっているのは、インドネシアのカリマンタン島やスマトラ島です。
この2つの島は絶滅危惧種に指定されているオランウータンの主要な生息地で、現地では、森林保護団体による救出活動が続けられています。
西カリマンタン・自然保護庁長官:
火災で野生動物の生息地はすでに分断されているうえ、煙の被害もあり、彼らの生活がさらに脅かされています。
火災の主な原因とみられているのが、違法な野焼きです。
そこに、エルニーニョ現象に伴う空気の乾燥が続いていることで、被害拡大に拍車を掛けているとみられています。
現地の森林監視団体の推計では、2026年1月から8月までに、東京都の4倍以上に当たる約90万haが焼失。
この火災により、消火用の水不足とともに人々の生活に大きな影響を及ぼしているのが、広範囲に広がった煙です。
インドネシアで撮影されたドローンの映像を見ると、街全体が煙に包まれています。
露天商:
煙が広がってからは、外に出ようとする人が減り、売り上げも落ち込んでいます。
配達業者:
非常に不安です。注文や配達、全て影響を受けています。もう何と言えばいいのかわかりません。
現地保健省は呼吸器疾患を発症した患者が28万人を超えたと発表し、対策を急いでいます。
煙の影響は周辺国にも…。
スマトラ島の東に位置するシンガポールの映像。
灰色の空に浮かぶ赤い球体は太陽です。
太陽の光を遮るほどの煙が街全体に広がり、主要産業の1つである観光にも影響が出ています。
インドからの観光客は「昨日はセントーサ島に行きましたが、かすみがひどくて不愉快だったので、できるだけ屋内で過ごします」と話していました。
また、インドネシアと隣接するマレーシアでも生活に影響が出ていて、早急な対策を求める声が聞かれました。
マレーシア住民:
マレーシア政府もインドネシアに対し、森林火災が起きたら思い切った対応を取るよう求めるべき。
インドネシアでは消火活動に約7万人を動員していますが、強力なエルニーニョ現象の影響で雨期の到来が遅れていて、被害はさらに拡大する可能性が出ています。
そのため、インドネシア政府は、周辺諸国からの支援の受け入れを進めています。
