ネパールのシャハ首相が24日、国連総会で初めて演説し、ネパールと中国の国境付近で起きた大規模な土石流を「ヒマラヤの津波」と表現し、国際社会に気候変動対策の強化を訴えました。
アメリカ・ニューヨークの国連本部で演説したシャハ首相は、8月26日に発生した土石流について、「この災害は単なる局地的な悲劇ではない。世界への警告だ」と述べ、氷河や永久凍土が地球温暖化によって溶けていることが山岳地帯を不安定にし、洪水や土砂災害のリスクを高めていると訴えました。
また、「ネパールは温室効果ガス排出量が世界全体の0.1%に満たないにも関わらず、深刻な被害を受けている」として、「ネパールにとって、気象災害は人災なだけでなく、深刻化し続ける緊急事態だ」と強調しました。
シャハ首相は、ネパール、中国、インドが主導する「ヒマラヤ気候レジリエンス機構」の創設を提案し、氷河湖の監視や早期警戒システムの共有など、国境を越えた協力を呼びかけました。
8月に発生した土石流ではネパールと中国で合わせて1496人が死亡、日本人5人を含む6000人以上の安否が不明です。
今年3月に就任したバレンドラ・シャハ首相(36)は元ラップ歌手で、今回が初めての国連総会での一般討論演説となりました。
