漁港周辺に出没し、マグロ漁船にも乗り込んだとみられるクマが、今度は海を泳ぎ無人島に上陸か。
地元住民も「大きい島なのよ、そこに居着くんじゃねえのかなって」と懸念を示す“クマ上陸の島”の様子を緊急取材しました。
9月も中旬を過ぎ、列島各地でクマの目撃情報が増え始めた中、いま大きなクマ騒動が持ち上がっているのが、国内有数のマグロ水揚げ量を誇る宮城・塩竈市です。
23日にクマが目撃されたのは、東京ドームよりひと回り小さいサイズの無人島・内裡島です。
実は、23日のこの島への上陸以前から、周辺ではツキノワグマの目撃情報が相次いでいました。
9月18日の夜、海岸から1kmほど離れた住宅街で最初の目撃情報があった後、翌日には近くの公園で目撃されました。
さらに同じ個体とみられるクマはその夜も出没。
パトロール中の警察車両から逃れるように向かった先に停泊していたのはマグロ漁船でした。
クマはその場にしばらく居座り、塩竈市が緊急銃猟を検討するも海に飛び込み、逃走。
付近で釣りをしていた人は「しょっちゅう来てます、ここは。まさか(クマが)海にとはね…」と話します。
翌日未明に漁港から1kmほど離れた茂みで目撃された後、しばらく目撃情報がありませんでした。
しかし、3日後の23日、最後の目撃場所の近くで「泳いでいるクマが島に上陸した」と通報が入りました。
市や警察は、付近で目撃されていたクマと同じ個体の可能性があるとみています。
本当にクマは無人島まで泳いだのでしょうか。
2025年に青森県で撮影されたのは、顔を海面に上げ浮かぶクマの姿です。
また、2026年6月に京都府の天橋立付近で目撃されたクマは、体を上下に動かしながら長い距離を上手に泳いでいるように見えます。
岩手大学 農学部・山内貴義准教授:
ツキノワグマもヒグマも泳ぎは非常に上手といわれている。川とかは普通に泳いで反対岸に渡ったり、時々追い詰められる形で沿岸の方に出ると違う島に逃げていったり。
塩竈のクマが泳いで渡ったとみられる内裡島は、どんな島なのでしょうか。
ライフジャケット着用のうえ、取材班が船で島の近くまで行ってみると、海底は見えないものの波もそこまで立っておらず非常に穏やかな様子でした。
セミや鳥の声が響く辺り一帯。
無人島ではあるものの、養殖を行う漁業関係者などが立ち入ることもあるという内裡島。
ところどころに上陸できそうな場所も見えます。
無人島の周りを船で1周しましたが、クマの痕跡を見つけることはできませんでした。
地元の人は「食べるもの木の実あるし、砂浜に下りればハゼの小さいのや掘ればアサリも。そこに居着くのではないかと思う」と、クマが島に居つく可能性を危惧していました。
一方、専門家は、クマが生活するにはこの無人島は小さいとした上で、漁港など人里にも近いことからいずれ島を離れ、別の場所に移動する可能性が高いと指摘します。
岩手大学 農学部・山内貴義准教授:
人口がかなりいるところを通らないと山の方にいけないので、また街中に出没する。
