滋賀県の琵琶湖で9月21日、水上バイクに乗っていた3人が行方不明になり、その後、2人が救助され、さらに12時間流された1人も岸に流れ着き、救助された。
一方、最後に救助された男性を水上バイクに乗って捜しに行った48歳の男性は9月22日、琵琶湖で発見されたが、その後死亡が確認された。
実は琵琶湖ではシルバーウィークに入った週末だけでも6件の船舶事故が相次いでいて、専門家は「琵琶湖特有の風」や「湖ならではの急勾配になる波」の影響を指摘する。
■琵琶湖でまず3人が行方不明に
9月21日午前11時半ごろ、水上バイクに乗って大津市北比良を出発した男性3人について「戻ってこない」と警察に通報があった。
その後、警察が直線で7キロほど離れた場所で漂流していた水上バイクを発見。
そして、通報からおよそ5時間後、警察が3人のうち20代の男性2人を救助した。
しかし、残る46歳の男性の行方はわからないまま、21日の捜索は打ち切りになっていた。

■12時間流され岸にたどり着く
そして最初の通報からおよそ12時間後の午後11時ごろ、46歳の男性は守山市にあるフットサル施設にたどり着き、「通報したいが、携帯電話がない」と従業員に相談。
警察によると、男性は、水上バイクが見つかった場所からおよそ12時間流され、直線でおよそ6キロ離れた湖岸に流れ着いたという。
関西テレビは、この施設のスタッフに話を聞くことができた。
フットサル施設のスタッフ:男性は、ライフジャケットを着ていて、疲れている様子だった。携帯電話がなかったのでスタッフが110番すると本人が話した。
男性は、低体温症の疑いがあるものの、命に別状はなかった。

■捜しに湖に出た男性が行方不明に
ところが、一連の事故はこれで終わらなかった。
21日夕方、この段階ではまだ発見されていなかった46歳の男性を捜すため、知人の男性(48)が、回収された水上バイクに乗って湖に出た。
しかし22日、午後6時すぎに水上バイクが漂流している状態で発見され、男性の行方が分からなくなったのだ。
台風25号の影響もあり、大津市北部では、9月20日から強風注意報が発令されるなど風が強い状態が続いていた。

■事故が相次いでいた琵琶湖 その背景に「比良おろし」
さらに琵琶湖では、シルバーウィークに入った先週の週末だけでも6件の船舶事故が発生していた。
相次ぐ事故について専門家は、琵琶湖に吹く強風の存在を指摘する。
水難学会 木村隆彦会長:関西の人たちは『六甲おろし』っていうのは有名でよく知ってると思いますが、琵琶湖では「比良おろし」。比良山地を越えてくる風が影響すると言われます。
琵琶湖の西側にある比良山地を越えて、吹き降ろす「比良おろし」という風があり、特に琵琶湖の西岸では、しばしば強い風が吹くという。

■湖の波は「急勾配=急に上って急に落ちる」
そして強風の中での水上バイクのリスクについて、「安定性に欠けるため、当然転落、落水に繋がる」と指摘した上で、湖特有の波の特徴に言及した。
湖では、同じ波の高さであっても、海の場合は波長が長いのに対し、湖の場合は波長が短く、波の「数」が増えるだけでなく、「急勾配になる」という。
水難学会 木村隆彦会長:(琵琶湖の場合は)波長が短い、そういう波になってきます。急に上って急に落ちますよね。
水難学会 木村隆彦会長:そのときには次の波が来ているということになりますから、その分だけ揺さぶられているということです。
水難学会 木村隆彦会長:水辺のレジャーというのは、やはり天候に左右されます。波を甘く見てはいけないということですね。
(関西テレビ「newsランナー」2026年9月22日放送)


