これからも続く大雨の季節…被害を軽減する取り組みが進んでいる。
福島県矢吹町のぬかるんだ畑に植えられていくのは、ネギとブロッコリーの苗。ここは、阿武隈川の上流にある遊水地の予定地だ。
■東日本台風の被害教訓に遊水地整備
2019年10月に福島県内を襲った「東日本台風」は、一年の4分の1にも及ぶ雨がたった2日間に集中し、阿武隈川流域で堤防が決壊。
今後の被害軽減のため、増水した川から市街地に水が流入しないよう、水をため込む「遊水地」の整備が阿武隈川流域の矢吹町・鏡石町・玉川村で進められていて、今回の畑はこの中にある。
福島国道河川事務所の五代儀貴史さんは「遊水地が出来た後に掘削するような形状になりますので、地下水が近くなります。そのような状況のなかで、農作物がきちんと生育できるのか、そういったところを実証実験して確かめていきたいなと」と話す。
■遊水地予定地で試験栽培
3メートルほど掘削された場所にある畑、前日から降る雨の影響で、土壌の水はけの悪さも明らかになったが、この場所を「災害の時だけでなく普段から使える場所」にするための模索が続く。
サトーアグリの佐藤友美社長は「(水はけが)悪かったら土側溝掘るなりそういう工夫はしなくちゃいけないと思う。(遊水地を)このままただの草原にしておくんじゃ何十町歩もあるんでもったいないと思いますよね」と話す。
遊水地の完成予定は2033年度。植えられた野菜は12月ごろに収穫し品質や収穫量を確認する計画だ。
