究極の面倒くさがり…水を注いでタイマーセットするだけの“自動カップ麺メーカー”は需要あり?

カテゴリ:国内

  • 熱々のカップ麺を自動で作ってくれるメーカーが登場
  • 手順はカップ麺をセットし、本体に水を注いでタイマーをセット
  • きっかけは社員の一言「コーヒーメーカーのように自動で作れるカップ麺メーカーがあればなぁ」

ふたを開けて、麺に熱いお湯を注ぎ、3分間待つ…。カップ麺を食べるときの一般的な手順といったら、これに尽きるだろう。

これらの作業を自動でやってくれるアイテムが11月25日、サンコーから発売された。その名も“自動カップ麺メーカー”の「まかせ亭」だ。

大きな円筒状の本体部分を持った形状で、見た目は電気スタンドのようだ。

使い方はシンプルで、円筒状の部分に水を注ぎ、その下にふたを全て外したカップ麺を置いた後、タイマーをセットしボタンを押したら完了。あとは、本体内の水が沸騰したらカップ麺へ自動的に湯が注がれ、セットした時間になると音で知らせてくれる。

工夫が凝らされているのは、使い方の部分だけではない。本体部分を上下に動かして高さを調節でき、ふたの役割も果たしてくれるため、冷めることなく熱々のカップ麺をおいしくいただける、というわけだ。

サイズは、本体部分が幅130ミリ×高さ180ミリ×奥行き160ミリ。高さ60〜130ミリのカップ麺に対応し、全高は260~330ミリとなっている。

本体部分で押さえることにより、ふたの役割を果たすように作られている。

「面白くて役に立つ」をコンセプトに商品を開発・輸入販売しているサンコー。「まかせ亭」については、「水を入れるだけで全て全自動で完成。カップ麺をセットしたら、TVを見たり、漫画を読んだり自分の作業に没頭できます。カップ麺作りが想像以上に簡単になります」とうたっている。

ここまで聞いてやはり疑問なのは、「お湯が沸くのを待つ時間すらも有効に使いたい」という需要がどのくらいあるのか…
その一方で、結構な労力を開発にかけていそうだが、実際どうなのだろうか? 開発担当者に話を聞いてみた。

「湯を注いで出来るのを待つ」のが面倒な人向けに制作

――「まかせ亭」開発のきっかけを教えて?

ある社員が「コーヒーメーカーのように自動で作れるカップ麺メーカーがあればなぁ」と一言漏らしたことが始まりです。

留守時にかかる電気代と火災発生の心配から、カップ麺を作る際の電気ケトル利用が増え続けています。ところが電気ケトルは、お湯が沸騰するのをいちいち監視していなくてはならず、そのタイミングに合わせて注水も自分で行わなくてはなりません。また、タイマーを別で用意したりと面倒が多い。

「ならば、カップ麺専用のケトルを作ってしまおう」と、本企画が立ち上がった次第です。

――実際、「『お湯を沸かして、注いで、できあがりを待つ』というのが面倒くさい」という声は多かった?

特にマーケティングをしているわけではないのですが、そういった方がいるという思いのもと、作っております。

――では、主な購買層をどんな人たちだと考えている?

特に性別や年齢を問わず、カップラーメンが好きな方です。

開発で一番難しかった…デザイン面での試行錯誤とは?

――「『まかせ亭』を作りたい!」と提案した時、社内の反応はどのようなものだった?

「面白い。やってみよう
」といった声が上がりました。

――開発にはどのくらいの期間がかかった?

一番最初にアイデアが出たのが2016年12月ですので、約3年となります

――開発で一番難しかったのはどの部分? また、どんな失敗があった?

デザイン上の苦労が多かったです。

はじめは、カップ麺のふたの上にポンと置くタイプのケトルを検討していたのですが、こぼしてしまう可能性があり、危険だということでスタンド型になりました。その際、苦労したのがコンパクトにすることです。

構造上、「まかせ亭」をスタンド式にすると、昇降させるための持ち手とロック機構が必要となり本体が大きくなってしまいますが、弊社が目指したのはデスクの上に常に置いていても邪魔にならないサイズ感です。そこで、扇風機のようなツメ式のポップアップ機構など、さまざまな試行錯誤を繰り返しましたが、どれも安定性の面から不安があり苦労しました。

結果的に採用したのは、ロック機構と持ち手を融合させた昇降システムです。昇降のための持ち手とロック機構を一体化することにより、省スペース化に成功しました。


――では、黒を基調としたデザインのこだわりについても教えて。

どこに置いてもなじむようなシンプルなデザインと色を目指しています。

省スペース化を推し進めた結果、作業中のデスク上でも邪魔にならなくなった。

――ところで、ポットからお湯を注ぐ方が楽なようにも思うが?

ポットで常に保温するには電気代がかかり、その保温できる温度自体も概して低いものが多いため、結局再加熱をする必要があります。それは面倒ではないか…という考えです。

――さらに、入れる水の量は自分で量る必要があるとか。それはどうやったら分かるの?

ケトル内にメモリがありますので、カップ麺に記載されている水の容量を確認しつつ、注いでいただければと思います。

本体内部の目盛り。

――湯が沸騰した時の水温は何度?

とくに温度は表記していませんが、ケトルと同じ90~100℃となっております。温度の調整はできません。

売れ行きは順調、「ある程度の予想はしていた」

――「まかせ亭」は発売されたばかりだが、売れ行きや反響は?

順調に売れています。
またSNSやニュース、テレビなどでも早速ご紹介いただいています。

――それは事前の予想通りだった?

ニーズがあると考えた上で作った商品なので、ある程度の予想はしておりました

――今後、湯切りが必要な焼きそばタイプの「まかせ亭」を開発する予定はある?

今すぐに開発のスタートはしませんが、「まかせ亭」の反響次第では可能性もあります

――最後に、全国のカップ麺好きな人に一言を。

カップ麺を召し上がっている方に、ぜひこの「まかせ亭」を使っていただき、正確な分量の水を沸騰後すぐに注ぎ、正確なタイマーで計った「一番おいしいとされるカップ麺」を味わっていただければと思っております。

また、カップ麺の自動販売機でお湯を注いだ、あの「ワクワク感」も思い出して楽しんでいただければ幸いです。

価格は5980円(税込)。社員の「こんなものがあったらいいのに」という思いを、面白がって商品の形に昇華したサンコーだが、売れ行きも予想通り順調とのことだった。
カップ麺以上に面倒くさい手間が増える、湯切りが必要なカップ焼きそばの「まかせ亭」も、今後の反響次第では開発もあり得るとのことだ。ぜひ実現にこぎつけて、私たちをまた面白がらせてほしい。

画像提供:サンコー