事故賠償額は1億円にも…東京都が「自転車保険」加入義務化へ 罰則は?保険料は?徹底調査

カテゴリ:国内

  • 東京都の自転車関連事故は全国平均の2倍 交通事故全体の36.1%にも
  • 小学生の起こした事故の賠償額は1億円にも…進む自転車保険の義務化
  • 保険プランの具体例は? 専門家「自動車保険の特約との重複に注意」

東京都における自転車関連事故は2016年には1万417件、2018年には1万1771件と年々増加している。

2018年10月、東京都大田区で撮影された映像には、ルールを守って車道の左端を走行する1台の自転車が駐車車両を避けようとした次の瞬間、逆走してきた自転車と正面衝突しかける様子が記録されていた。

こうした状況を受け、9月3日、東京都議会に自転車の利用者に損害賠償保険の加入を義務づける改正条例案が提出された。可決されれば、早くて2020年4月に自転車保険加入の義務化が施行される見通し。

これについて、街の人からは「罰則などはあるんですか?」「保険料が高そうで…」などといった不安の声が聞かれた。

そこでめざましテレビでは、東京都が進める自転車保険の加入義務化について、その詳細と背景に迫ってみた。

危険運転の増加で進む義務化 事故の賠償は高額

国交省によると、自転車保険の義務化条例は東京都に先立ち、埼玉県、神奈川県、長野県、静岡県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、鹿児島県など9つの府県や、仙台市、さいたま市、相模原市、名古屋市、京都市、堺市など6つの政令指定都市で既に制定されている。

義務化が進む背景にあると見られるのが、イヤホンを付けた状態での運転やスマホを持った片手運転による自転車事故の増加だ。

そして、もう1つの理由が…

保険評論家 山野井良民氏:
自転車事故については、高額な賠償についてご存じでない人が多いようなのですが、実際の賠償料を見ると、5000万円から1億円近いような高額な賠償が請求されているケースがいくつもあります

例えば、2008年に兵庫県で起きた自転車事故のケースでは、夜間ライトをつけないで自転車に乗っていた男子小学生(当時11歳)が、歩行中の60代の女性と衝突。その後、女性は意識が戻らない状態となり、少年の母親に対して判決で下った賠償額は、実に9521万円に上っている。

実は東京都では、自転車による事故が交通事故全体に占める割合は36.1%と全国平均の約2倍にも達しているのだ。

自転車保険の保険料はいくらくらい?

また、ある保険会社が調査した各都道府県別の自転車保険加入率トップ5を見てみると、以下のような結果に…(au損保調べ 2019年4月10日現在)

1位:兵庫県(71.5%)
2位:京都府(69.8%)
3位:滋賀県(69.6%)
4位:大阪府(67.8%)
5位:埼玉県(66.9%)
…………………………
30位:東京都(49.6%)

上位に共通しているのは、既に自転車保険加入が義務化されていること。一方の東京都は、加入率が49.6%と全国30位にとどまっているのが現状だ。

保険評論家 山野井良民氏:
県の条例で義務化したところの方が自転車保険の加入率が顕著に上がっていますので、それが今回、東京都が条例で義務化する一つの動機になったと思います

――加入しなかった場合の罰則は?

保険評論家 山野井良民氏:
罰則はありませんけれども、今回の義務化を契機にして、学校や会社で自転車保険加入促進のルール化が進む可能性はあると思います

では、肝心の自転車保険の保険料とはどのくらいなのだろうか?

2015年に全国で初めて自転車保険の加入を義務づけた兵庫県では、義務化に伴い自転車に特化した保険の開発を進め、年間980円の保険料で、対人・対物補償が最大1億円まで支払われるプランがあるという。

義務化の動きが広まれば、安くて便利な保険プランの登場にもつながるかもしれない。

保険評論家 山野井良民氏:
自転車保険は、保険料が非常に安いという特色があります。ただ、自動車保険に特約で(自転車保険が)セットされている場合も多いですから、重複して加入することのないように、念のため(ご自分の自動車保険を)確認してほしいですね

(「めざましテレビ」9月4日放送分より)

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