コロナ禍で、アルコール依存症への懸念が膨らんでいる。
アルコール依存症とは、長期間多量に飲酒することで、アルコールに対する精神依存や身体依存をきたしてしまう精神疾患だ。
厚生労働省によると、主な症状は、精神依存は「飲酒に対する強烈な欲求」「節酒ができない」「飲酒以外の娯楽を無視」など。身体依存は、「酔うために必要な酒の量が増加」「アルコールが切れると禁断症状」などがある。

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これによって、肝臓などの臓器へのダメージによる身体への影響や、家族関係などにまで悪影響が出てしまうことがあるという。

「コロナ禍が影響した依存症」が増加

では、なぜコロナ禍で懸念されているのか?
福島市の済生会福島総合病院。岡野副院長も、アルコール依存症の増加を懸念する一人だ。

済生会福島総合病院・岡野誠副院長
済生会福島総合病院・岡野誠副院長

依存症の専門治療を行う東京都の医療機関によると、2020年6月から7月には、初診で訪れた10%が「コロナ禍が影響した依存症」とされ、2021年の3月から4月には32%まで増加したという。

済生会福島総合病院・岡野誠副院長:
一日中家で過ごすことになると、そのストレス、さらにコロナ禍によって失業のストレスを発散するためにアルコール依存してしまうことから、アルコール依存症が増えていくという

また、テレワークなど在宅時間の増加も、一つの要因ではないかと推測している。

こうした状況は、東日本大震災後にもあったという。

済生会福島総合病院・岡野誠副院長:
孤立化したり、あるいはストレスが非常に強まってくるとか、さらにそういう状況が長期化するという、心に及ぼす影響は全く同じだといえます

さらに岡野副院長は、男女差も指摘する。

済生会福島総合病院・岡野誠副院長:
女性は体が小さい、水分保有量が少ない、あとは女性ホルモンがアルコールの分解をやや落とす

岡野副院長はアルコール依存の男女差についても指摘する
岡野副院長はアルコール依存の男女差についても指摘する

済生会福島総合病院・岡野誠副院長:
同じお酒の量を飲んだ場合、男性が10年でアルコール依存症になるのに対して、女性は6年といわれています

依存症にならない上手な酒との付き合い方

京都大学の研究グループが公表した検証結果では、「アルコール関連の肝疾患・膵炎の入院率について、新型コロナが流行する2020年4月から6月は、流行前に比べて約1.2倍になった。また、女性の方が増加がみられた」という。

済生会福島総合病院・岡野誠副院長:
いかに自分なりにストレスを発散するかという。お酒に頼るのではなく、別な文化的活動とかスポーツとかに向けて、アルコール依存症にならないように、皆さんで心がけて生活していってほしいと思います

多量飲酒は、純アルコール約60グラム以上(1日)。一方、節度ある適度な飲酒は純アルコール20グラム程度(1日)とされている。
目安は、ビール500mlで1本程度、日本酒にすると1合程度だという。

そして、アルコールによる事故や依存症を防ぐために、「飲み過ぎない」「今まで飲んでいない人は飲酒しない」。

また、酔うと手洗いもおろそかになるので、より「感染予防を意識する」といったことが大切になる。

(福島テレビ)

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