石川県金沢市でホテルの建設ラッシュが止まらない。現在、金沢市内で建設中のホテルは10以上。来年にはホテルの客室数が名古屋を抜き、全国トップ10に入るともいわれている。
北陸新幹線の開業以来、金沢は空前のホテル建設ラッシュ。

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去年、金沢市内の宿泊施設の客室数は9851室と前年から約600室増加。2020年には客室数が1万室を超え、名古屋を抜くと言われている。年々激化する金沢のホテル競争。そんな中、独自路線を行くホテルの人気が急上昇している。

金沢市の竪町商店街にある「KANAME INN TATEMACHI」。ホテルのウリは北陸でここだけのあるサービスだ。

それは世界中のレコードが楽しめるミュージックバー。DJが季節や客層に合わせて選んだ音楽を楽しむことができる。

Slack Tide 細川博史代表取締役:
音楽はあらゆる言葉を超えて、いろんなコミュニケーションができる唯一のツールだと思ったので、音楽を楽しんでもらうことを軸にしたミュージックバーを展開している

このおもてなしが外国人観光客の心を掴んだ。客の7割が外国人という時も。

外国人観光客:
決め手は音楽。良いね。

金沢に宿泊する外国人の数はうなぎ上り。去年は52万人を超え、前の年と比べて7万5000人近く増えた。今、金沢でホテル競争を勝ち抜くには外国人を呼び込むことが欠かせない。

そんな中、金沢市尾山町のホテル「雨庵kanazawa」も外国人観光客の中で人気が急上昇している。

外国人観光客:
内装や雰囲気が気に入りました。和風でありながら洋風で家にいるように過ごすことができる

和と洋が融合したモダンなデザインの雨庵。オープン当初、日本人の年配層をターゲットにしていた。しかし、この和のテイストが外国人観光客やインスタ映えを求める若者に支持を得た。

宿泊客:
SNSで金沢で人気のホテルを調べたときにここのホテルが出てきて、おしゃれだし、サービスも良いなと思ってすぐ予約しました

宿泊客:
どうせ泊まるならおしゃれな方が良い

最後に紹介するのは金沢市長田にある「金沢彩の庭ホテル」。あるサービスに特化して口コミサイトで近畿北陸地区1位に輝いた。

そのサービスとは朝食に特化したホテルだ。

金沢彩の庭ホテル 本郷一郎支配人:
昼食とか夕食とか宴会とか婚礼とかすべて省いてしまって、朝食一本に絞ることによって品質を上げていくことを狙っています

観光客の多くは昼食や夕食をホテルでは食べない。そこで、「金沢彩の庭ホテル」では朝食に力を入れた。これが功を奏し、見事口コミ1位を獲得した。

朝食メニューは約80種類。その8割が地元食材だ。
中でも人気は自分で作る海鮮丼。地元の新鮮な魚介類を好きなだけ盛り付けることができる。

宿泊客:
大阪から来たんですけど、見たことのないおいしい朝ご飯ですごくおいしくて、たくさん取ってしまいました

さらに、その日の客層に合わせて外国人向けメニューも充実。細やかなおもてなしを忘れない。

金沢彩の庭ホテル 本郷一郎支配人:
ここのホテルの持っている力を注ぎ込んでいることが、お客様に一番の満足を与えられると思っています

激化する金沢のホテル競争。独自路線で生まれる他にはないサービスが生き残りのカギだ。

(石川テレビ)

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