使われることなく、自宅に保管されている古い携帯電話。
この「埋蔵携帯」の数は年々増加し、2019年現在、全国の家庭に眠る埋蔵携帯の総額価値は2兆1239億円に上るというデータが、8月に発表された。

街では、「2人あわせて5台くらい」「(1人で)3台です」「どうやって捨てたらいいかわからないから」など、埋蔵携帯を持っているという声が多く聞かれ、めざましテレビのココ調取材班が都内の男女100人に取材したところ、自宅に埋蔵携帯があると答えた人は86人。
中古品を扱うゲオモバイル渋谷センター街店に行ってみても、売り場には多くの中古の携帯電話が並び、高値で販売されていた。
新しい機種が続々と発売され、古い機種でも機能などが新機種と遜色がないことから、価値が落ちにくくなっているというのだ。
そこで今回の「ココ調」は、中古の携帯を持っているという人の自宅に伺い、いくらで売れるかを調査した。
2年前のスマホが2万円超!キッズ携帯にも価値が
1人目は、「携帯を売ったことはない」という男性。さっそく自宅に眠る埋蔵携帯を見せてもらうと…
横山ルリカ リポーター:
キレイ!
男性が取り出したのは、2017年9月に発売されたiPhone8(256GB au)。割れているのは保護フィルムのみで、見たところ本体の状態は良さそうだ。

今回の調査では、全国で買い取りを行っているブックオフの協力を得て、特別に出張査定を開始!(※通常、一般家庭に出張は行っていません)
査定専用のアプリを使い、バッテリーやマイク、スピーカーなどの状態を細かくチェックしていく。測定した数値や機種を入力することにより、全国どこで査定しても同じ金額が出るという。
横山ルリカ リポーター:
いくらぐらいだったらいいな、とかありますか?
男性:
1万くらいになればいいですね。
希望額は1万円。果たして結果は?
横山ルリカ リポーター:
わぁ~2万4300円ですよ!おめでとうございます。
男性:
すげぇ!

査定のポイントを聞いてみると…
ブックオフコーポレーション 家電主任 小林稔さん:
こちらの機種(iPhone8)は上限2万7000円です。傷が1点ありますので、10%引かせていただきまして、2万4300円となります。
横山ルリカ リポーター:
けっこうな金額になりましたね。
男性:
iPhoneの新しいやつ買いたいです。
9月20日発売の新型iPhone11を買う予定だということで、現在使っている機種のiPhoneXS(64GB au 2018年9月発売)も急遽みてもらうことに。
ブックオフコーポレーション 家電主任 小林稔さん:
査定価格はこちらです!
横山ルリカ リポーター:
お~3万9600円!
ブックオフコーポレーション 家電主任 小林稔さん:
ただ、こちらはまだ端末のお支払いが途中なので、30%減額で2万6400円になります。

分割払いが終わっていないので支払いは残るが、ローンが残っていても携帯電話は売れることがわかった。
こちらが、状態がいい場合の各iPhoneの値段。2年前に発売されたiPhone8(256GB)は、ドコモの場合、最大で3万2000円。
そして、アンドロイドの人気機種の買い取り価格を見ても、ドコモの場合はすべて2万円を超える値段になっている。(ブックオフ 9月19日現在)

携帯電話を売る場所は、他にキャリアショップや中古販売店、オークションなどもあるが、オークションで売る場合には、傷や動作チェックの不備などからトラブルになることもあるため、注意が必要だ。
続いて、「アンドロイドとかiPhoneとかあります」という男性に、埋蔵携帯を見せてもらうと、iPhone7が2台にiPhone6プラスが1台、さらにアンドロイドが4台、キッズ携帯が1台と合計8台。
その査定価格は、2万3400円!
気になる内訳を見てみると、最高額は傷でマイナス査定が響いたiPhone7が9000円。ファーウェイが4500円で、キッズ携帯にも100円の値段がついた。

売る前には必ず「データの初期化」を
高値で売れる事もある埋蔵携帯。しかし、それでもなぜ2兆円もの中古携帯が自宅に眠ったままなのだろうか?
女性A:
私はプライバシーが怖いから売らないです。
女性B:
ちょっとでも自分の個人情報だったり、特定されそうな情報が残る場合は、すごく気になるので心配になっちゃいます。
多くの人が気にしていたのは、個人情報の流出だった。これについて、携帯電話研究家の池端隆司さんは、「販売する前の工場出荷状態に戻す初期化をしていただければ、大丈夫かと思います」と話す。
埋蔵携帯を売る前には、必ず自分自身でデータを消去する初期化をする事が重要だ。
ブックオフなどの大手ショップでは、本人立ち会いのもと初期化を確認している。さらに…
ブックオフコーポレーション 武蔵小山パルム店店長 若松健一さん:
厳重なセキュリティが施されたデータ消去センターに送り、データ消去処理・クリーニングを行っています。

情報流出対策として、すべての中古携帯は必ずデータ消去センターに送られ、確認しているという。
ガラケーも希少・好状態なら高値がつく場合も
続いて、ブックオフ新宿駅西口店へ埋蔵携帯の査定に訪れた女性に、自宅から持ってきた携帯を見せてもらった。
ガラケーを含めた13台の中には、本体にシールやプリクラが貼ってあったり、アンテナの先に当時流行したアクセサリーが取り付けられているものもあった。

気になる査定結果は?
女性:
2200円ですか!これ全部で。
上段右端のiPhone6(2014年9月発売)は、16GBとメモリが少ないモデルのため、1000円。それ以外は、すべて100円の値段がついた。
ブックオフコーポレーション 家電主任 小林稔さん:
外した時にシールの痕が取れないという状態でない限りは、基本的には問題ありません。年式が一番ネックとなりまして、買い取り金額は100円になります。

ブックオフでは古い機種は100円だが、東京・千代田区のレアな携帯を取り扱うイオシスに行ってみると、美品とは言いがたいガラケーも5000円を超える値段で販売されていた。

また、FUJITSU FOMA F-07Fという機種のガラケーは、一番良い状態であれば1万4000円の買い取り価格がついている。
イオシス アキバ中央通店 比嘉啓太店長:
すごく台数が少ないなどの特殊な端末であれば、その分査定価格は高くなります。
ブックオフの家電主任・小林稔さんによると、高い値段で売れるスマホの特徴は、「ケースや保護フィルムをきちんと貼っていて、傷がないこと」だという。
あなたも一度、使用していない古い携帯電話がないか、自宅を探してみてはいかがだろうか。9月20日に発売された新型iPhoneの購入を考えている人は、思わぬ軍資金を得られるかもしれない。
(「めざましテレビ」『ココ調』9月20日放送分より)
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