13日午後6時すぎ、福島市の中心部にあるビルに多くの捜査員が家宅捜索に入った。家宅捜索に入った店舗の前には10人以上の警察官が立ち、繁華街は騒然となっていた。
警察は飲食店を経営する福島市の松浦毅司 容疑者(41)。建設業の羽根田治 容疑者(45)、郡山市に住む15歳の無職の少年の合わせて3人を詐欺などの疑いで逮捕した。
警察によると3人は2025年4月、仲間と共謀して市役所の職員や銀行員になりすまし、埼玉県に住む70代の女性からキャッシュカードをだまし取った上、ATMから現金100万円を引き出した疑いが持たれている。
警察は3人の認否について「捜査に支障がある」として明らかにしていない。
3人はSNSなどでつながり犯罪を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ」、いわゆるトクリュウのメンバーとみられていて、15歳の少年は現金を引き出す“出し子”の役割を担っていたとみられている。
警察は飲食店の他に複数の関係先を家宅捜索し、押収した証拠品などから容疑を裏付けるとともにトクリュウグループの全容解明に向けてさらに捜査を進めることにしている。