20日朝、東京・野方署から出てきた男。
関係者に軽く会釈すると、辺りを見渡しながら車へ乗り込みました。

中国籍で京都大学大学院生の王立坤容疑者(27)。
英語検定試験・TOEICの試験会場に他人に成り済まして侵入した建造物侵入の現行犯で逮捕されました。

逮捕のきっかけとなったのは、試験を主催する法人からの「同一人物が名前を変えて受験している」という相談でした。

相談を受け、18日に板橋区の試験会場に警察官が張り込んでいたところ、「受験票を忘れた」と言って会場にやってきた王容疑者。

予備の受験票を書かせたあと、警察官が本当の名前を尋ねると、受験票に偽名を書いたことが発覚したのです。

さらに、王容疑者のマスクに隠されていたのは小型のマイク。
別の受験者とやり取りし、試験の解答を伝えていた可能性も…。

また、王容疑者は自分の顔写真が載った別の学生名義の学生証を持っていて、調べに対し「都内の駅で中国人に渡された。お金を稼ぎたかった」と話しています。

警視庁は指示役の存在も含め、組織的にカンニングをしていた可能性があるとみて捜査しています。